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白一鋼本霞+本刃付け


今年の春頃にお求め頂きました240mm鎌型薄刃白一鋼の本刃付けをご依頼いただきました。
NYへ出る前にお預かりした事もあって、お時間を頂いてしまいました。
お待たせしてすみません。

FaceBookをご覧の方はご存知かと思いますが、今回のNYへは池田さんも同行しまして、
寝ている時間以外、殆ど一緒に行動していました。
庖丁の話も濃厚にしまして、その話を思い出しつつの本刃付けとなりました。

20191116-6.jpg
NY-KORINさんの前で夜中から並ばれた若いシェフ達との一枚デス!


今回の庖丁は、池田作/山口砥ぎの逸品です。
大きな鎌型薄刃で作るのも、砥ぎ構造を作るのも大変な庖丁だったと想像しています。

20191116-1.jpg
お買い上げ後、使う事なく保管されていたようです。
それでも時々眺めていたそうで、切刃に小さい錆びが点々っとあります。
これは砥いで行くと消えるので、問題なしです!
20191116-2.jpg
裏も出荷前に、刃を合わせたままの状態でした。

まな板コンタクト系(打ち物寄りの使用)では無いとの事でしたので、攻める方向で本刃付けを
行いました。 刃先側から砥ぎ抜いていく方法です。
切刃にコシがある間に刃先を造っていくと砥石に対して強く当てられます。

20191116-3.jpg

ダイア#325
ダイア#500
仕上げ砥石#3000(新製品)
INOX専用仕上げ#6000

上記の順番で砥ぎを進めました。
刃元周辺の砥ぎ跡は、いつか届くので残してあります。

白一鋼は硬いイメージがありますが、程よい粘りの上に鋭さが出ている庖丁です。
NY渡航、滞在中に池田さんが狙っている庖丁作りが、そのまま反映されていると感じました。

20191116-4.jpg

裏押し刃付けも、少しだけ広げて刃がシャキっとするように支えてみました。
細い方が鋭く切れ込みますが、カツラ剥などで薄く拾っていくような使い方には、
こちらが向いているのかも知れないと感じています。
好みが分かれるので、お客様からの感想待ちです。
重い通りの刃通りの掛かりが出て居れば良いのですが。。。


こちらの庖丁に続いて、疾風での鎌形薄刃のオーダーも頂きました。
疾風は土井逸夫作になります。
既に生地が上がっていて、これから刃砥ぎに進みます。

20191116-5.jpg

土井さんとは10月のヨーロッパ出張の時に、同行して頂きました。
もちろん、常に一緒に居ましたので、濃厚な庖丁談義をした次第です。
あれこれ話した後で、作られた庖丁なので、仕上がりがかなり楽しみです。

20191116-7.jpg
写真はストックホルムのお店にて!
10月はロンドン、パリ、ストックホルムを10日間で回りました。

KORIN(ニューヨーク)、JKC(ロンドン、パリ、ストックホルム)各店舗には優れた庖丁砥ぎ師
が居て、修理やメンテナンスをしていました。
庖丁販売するには、必ず良い砥ぎ師が必須です!

KORINさんでは、細々とした裏技を!
JKCさんでは、効率の良い砥石や砥ぎ方を伝達してきました。

早く綺麗に、良い刃付けが出来れば、砥ぐ方も、砥いでもらう方もHAPPYだと思う^^

出刃研ぎ修理!


今日は、HEAD&Tail様にてお買い上げ頂いたお客様の出刃包丁を研ぎ修理&柄交換を行いました。

180mm出刃INOX本焼が今日のお相手です!

綺麗な切っ先アールを砥ぐ方法を、良く聞かれます。
口頭で説明しておりますが、、今日はスマホ片手に研ぎ修理を撮影しましたので写真を加えて!


いきなりですが、砥ぐ前の写真は無いのですww
出刃ならではの小さな欠けを砥ぎ取ってから、切れ刃を砥ぐ前の写真からデス。
2019-8-6-1.jpg
見て頂いて解るように、切れ刃の中に研ぎの段々が見えます。
これは、切っ先アールの大きい出刃包丁である事、ハマグリ刃を形成しようとしている
事も重なってミラーボールのように段々が出来ています。
この状態は正常で、ハマグリ刃をしない場合でも、切っ先アールを維持しようとする時点で
必ず現れます。もしも、段が無い状態になった場合は、アールの無い三角形の出刃になっているハズ!

この段の間隔が細かければ細かい程、美しい切れ刃を研ぎ出せます。
”美しい切れ刃が必要か不要かは別の話で。。”

2019-8-6-2.jpg

段の山を崩して、細かい段を作って行きます。
砥石は#3000鋼材限定解除砥石を使っています!

20198-6-3.jpg

この辺りは、一心不乱に砥いで行きます。
細かく刻む為に、砥げ過ぎると困るので#4000仕上砥石でまったり整えます。

2019-8-6-4.jpg

一心不乱に砥いでいたら、写真を撮り忘れてしまった・・・。
#6000INOX専用仕上砥石で、更に整えて~~

2019-8-6-7.jpg

#10000仕上砥石で艶出し的な・・・。
この時、ノリノリでローリング研ぎをしていきます!
砥ぐと言うよりも磨いている感覚ですww

2019-8-6-8.jpg

切れ刃に風景を映してハマグリ刃具合を。。。
これくらいの緩いハマグリ刃だと、叩いても欠けに強く、切れ抜けも良く、三枚卸などを
やり易い切れ刃の状態と想像しています。

HEAD&Tailさんのお客様と言う事で、デカイ魚を捌く事を加味して強度重視!!

新しい柄を取り付けて完了です。
2019-8-6-9.jpg

写真を見て解る人は解ると思いますが、そんな切れ刃構造です。
何処で叩いて、何処で切り開くのか!
出刃包丁に限ってはアレコレと切れ刃構造を変えていくと、出刃として色々な用途に
使える、道具として愛用頂けると思います!

酔心疾風初期ロットメンテ


そういえば、Sさんとの出会いはエジプトに居られる時だったような。。

っとお客様との思い出回想からは始めてみました!
アラブの春の検問で、庖丁はウェポンだ!っと没収された話を思いだいました。
疾風は自宅に有って大丈夫だったように記憶しています。

さて、土井敬次郎作の酔心疾風初期ロットのメンテナンスが来ました。

エジプトからではなく、東京都大田区からです^^

シリアル番号が無い事から、アウトレットで販売した逸品です。

2019-7-9-2.jpg

錆びも無く、綺麗な状態で帰ってきました。
意識ある板前さんの包丁は、魚の臭いがしないのが特徴です(^^)b
鱗なども1つと付いていないです。
本当に魚に使っているのかと、柄の臭いを胸一杯に嗅いだら、魚の臭いがしました!
僕の反応は想像にお任せしますww

2019-7-9-1.jpg

シノギ筋がボヤけていたのと、刃先の小さな欠けと言うか揺れを修正しました。
して欲しい事が明確な方は、付箋で指示がある事が多いです。
切っ先の作り込みで、結局お電話しましたが!!
シノギ立てと、切刃の研ぎ抜きと、刃先の調整、裏の調整を行って完了デス。

前にも敬次郎氏の包丁を研ぎメンテしましたが、硬いのに本当に研ぎ易い。
青鋼は甘切れすると言いますが、ギュッと掛かる刃が素直に出ます。
今現在でも、皆から愛される庖丁を作っていたのだと感じました。
敬次郎氏の包丁の価値はココにありますね!

ってな事を考え、庖丁を通じて敬次郎氏とお話ししながら、出来るだけ減らさない
ように、研ぎメンテナンスを行いました。 楽しい時間でした!

Sさん!明日発送します(^^)

鬼手仏心&巣板


オーダーメイドでお受けした「鬼手仏心」鏡面仕上を天然砥石で本刃付けを行いました。

出刃の掛かりに最適な巣板を使用して、研ぎを行いました。

最近はキラキラ仕上げが多かったのですが、今回はしっとり仕上げです。
見た目はしっとりですが、かなり鋭い刃が出ました。

20190516-3.jpg

出刃は切っ先アールが強いので、切れ刃に研ぎ跡として段々が出来ます。
それを、綺麗に繋いで一枚にしていくのが醍醐味といいますか。。楽しみなのですが、
新しく取り出した巣板は、少しとろみが少な目で、泥の中で泳がす事が難しかったです。

20190516-1.jpg

アールが最も強い部分に段が薄っすら見てしまいました・・・。
使用に問題無いのですが、出来るなら綺麗に仕上げたいものです。
5回くらい、下地を調整したのですが、最も折り合いのついた状態で終了しました。

20190516-2.jpg

シノギ筋はいつも通り、パリっと立てました。
っと言うか、本霞プラスなので自然に出来てしまう。
ダイアモンド砥石なので、砥面の反りによるシノギ筋崩れが無い事も影響してます。

20190516-4.jpg

かなり良い刃が立つ綺麗な巣板ですが、見た目を美しくするには、もう少し柔らかい方が良さそう。

そういえば!
どうして天然砥石で良い刃が付くか知ってますか?
砥粒が細かいとか、別の話です!

それが解れば、人造砥石でも安定して良い刃が出せます!
砥ぎ上がりの美しさは天然の方が良いですが・・・。

INOX本焼 VS 鮪


「明日から宮古島へマグロ釣りに行くんで!包丁研ぎお願いします!」

っというご依頼で、出刃包丁と柳刃包丁の研ぎ修理&メンテナンスを預かりました。

20190416-4.jpg

届いた箱は釣り竿メーカーの zenaq印!! こちらのメーカーにはかなりお世話になってます。
青物専用ロッドを数本??持っております。。 https://www.zenaq.com/

送り状の品目に「釣り具」っとあったので。。ドキドキしながら開封!!

20190416-5.jpg

当たり前ですが、、修理ご依頼の包丁が2本入っておりました。

ルアー釣りをされる方なら、皆さんご存知の「ヘッドアンドテイル」様よりのご依頼です。
https://www.facebook.com/shopheadandtail/
http://head-tail.com/

20190416-6.jpg
”FaceBookから拝借!”

上記WebSiteを見て頂ければと思いますが、大きなマグロを釣って居られます。。
もちろん、持ち帰って捌いて食べるご様子も・・・。

鮪と真っ向勝負するには、少し小さい180mm出刃と270mm柳刃の研ぎ修理ですが、
出刃、柳刃共に欠けが多く出ていたので、後々の事も考えてハマグリ刃仕様で対策しました。

20190416-3.jpg

砥石を反らせて行う、ナチュラルハマグリにしようかと思ったりしましたが、
ダイアで段々を沢山研ぎ出してからの、ハマグリにしました。

砥ぎ最中の写真を残せば良かったのですが、ミラーボールのような砥ぎ跡が無数に出てました。

ベタっと砥ぎ抜くのは、平面形成に時間掛かります。
平面なダイア砥石で、ハマグリを作るのは角度コントロールの調整で時間が掛かります。
どっちにしても時間が掛かりますが、コントロールしながら研ぐ方が状況を掌握して砥ぐので
気持ち的に早く砥げる。 砥いでいるのか、砥がされているのか!気分の問題ですね(^^)

砥石面に左右されず、持ち手の角度のみで砥ぎだして行く感じです。

砥ぎが80%完了したので、柄の交換を行い宮古島からマグロと共に帰って来られるのを待とうと思います!

プロフィール

TATSUYA AOKI

Author:TATSUYA AOKI
大阪堺の包丁屋で働き、試行錯誤を繰り返す男です。

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