お盆休みも過ぎました。
今年は台風が来たりしたので、遠くに出掛けたりせず、
警報の出る最中、会社で仕事をしたりしていました。
お盆休み前に1日だけ免許更新の為、お休みを頂いて
自宅でのんびりしていたのですが、堺刃物-刃付部門の重鎮-
小田さんから、突然の電話!
「おう!何してんのや? もう仕事仕舞うから天然取りに来いよ!」
仕事を仕舞う=刃研師としての仕事を終えると言う意味。
前々から、辞める時は砥石あげるから来い!と言われていたのですが、
「もう、辞めます?」なんて言えませんよねw
自宅でのんびりモードから、一気に出撃モードに切り替わり、
1時間の道のりを経て、小田さんの工場へ!
砥石もらって、はい、さようなら~ なんて事はもちろんありませんw
刃付部門の重鎮な訳ですから、もちろんインサーダー情報を聞き出すべく
あれこれ質問したり、それ以上に教わったりで内容の濃い3時間を過ごしました。
「お前は、コレと、アレと、こんな事も、覚えておかなアカン!」
ってな具合で、古い包丁やなども引っ張りだして、イマドキの人に見せても、
到底何に使うのか解らない包丁などを目の前に、昔話を懇々と聞きました。
土井敬次郎氏のお父さん(一雄さん)の包丁も見せてもらいました。
鋼の色は今の物とちゃいますね・・・。 古いからかな? ゾクゾクする鋼色ですw
細かい所まで透かして見ましたが、現在の逸夫氏にも内容は受け継がれていそうです。

写真は、頂いた砥石達の一部ですw
備水、天草、本山、巣板、天草、試作品(鏡面用)
これらは、全て30年前に揃えた物らしい。
プロが使って30年も使えるんか!!っと思われそうですが、プロ故に一度に6本前後
買う訳です。 刃付職人と言えども天然は仕上のみで使うので、これらの砥石を
ガンガン使う訳ではないので、6本を徐々に使い最終に残った砥石達です。
当然ですが、メチャクチャクオリティーが高い砥石です。
こんなに頂いていいんですか? っと確認したのですが、
「お前以外、誰が使うんやw」 と言われました。。 砥石オタクと思われているのでは・・・w
試作品の緑色な砥石は、鏡面仕上げにする用に一般向け販売しようとして
作った砥石らしいです、、、かなりの年代物で、、どうして製品化しなかったのか、
実際に研いでみて、考えてみようと思いますw
予想:鏡面になるけど、刃が付かないパターンか、鏡面にならないか!本刃付け依頼でご注文を頂いている包丁が沢山あるので、これらの砥石を使ってみようと思います。