鉄臭くならん包丁

旧日々修行エッセイで話していた包丁VS脂で紹介していた鉄臭くならない?
包丁の実験結果です。

その包丁とはINOX本焼和包丁で、仕上げ砥で刃先を合わせる程度の研ぎでは、
鉄の匂いは殆ど無いと言っても良い結果が出ました。

気になるのは砥石泥の匂いの方が問題で、これを解消する為に水道水を掛けながら
研ぐ方法で攻略出来そうです。研ぐと言う表現よりも整える感覚かも知れません。
DSC00123.jpg

INOX自体切れ味が落ちたかなぁ~っと思った頃合に仕上げ砥を当てれば切れ味が
復旧するメリットがあるので、この方法は日々のメンテナンスにも使えそうです。

ステン系なら何でもOKか?と思って銀三鋼を試しましたが、軟鉄の影響か??
鉄の匂いが気になりました。 解っていたけれど炭素鋼でも試してみましたが、
予想通り独特の香りがしました。
嫌いじゃない匂いですが、、食べ物にこの匂いがあると。。食欲軽減ですね!

と、、砥石に水を掛けてたら砥石が痛むのでは??ってな不安がありますが、
研ぎ終わったら何かに立てかけて保管すれば問題無いと思います。
1時間水道水を上から掛けっぱなしにすればもしかすると強度に変化が出るかも
知れません・・・・。

今回はINOX専用仕上げ砥石で試しましたが、恐らく他の砥石でもOKかも!
天然砥石の粉配合などの砥石はヤバイかも知れませんが、一般的な人造仕上げ
砥石であれば大丈夫だと思ってます。

あくまでも実験結果ですので、お試しの際はぶっつけ本番よりも仕事終わりにこの
方法で研いで、納得の上実践して頂けたら良いかと思います。

「やってみたけど、、こんなんアカンで~~」ってな意見などあれば!
コメント頂けると嬉しいです。 これは包丁屋の意見で現場の意見が本質です!

開拓する事

鋼に焼きを入れたら硬くなって、焼き戻しをしたら柔らかくなる。
そんな事誰が発見したのかと何時も思う。

職人さんと、包丁の話しになった。お題は江戸裂包丁だ!
この包丁は、造り手が発案した包丁では無く使用者が考えた包丁だと。
理由は、「こんな研ぎにくい包丁は無い」それが始まりだった。

江戸裂にしても京裂にしても使用者が使い易いように工夫した種の形状
をしていると言う事。京裂は目打ちを打てるように峰にハンマーを付け
た不思議な包丁だ。江戸裂は背開きにして切り分けて調理しやすいよう
に裂く方向と切る方向、両方の性能を持った包丁だ。

江戸裂の何がどう研ぎにくいのかは、研ぐ(作る側)しか解らない(^^)

ただ、それをお客さんが言う通り形にして、現在に受け継がれているのが凄いと思った。

最近、INOX本焼柳刃シリーズに左用を準備しようと言う話しが出て、
試行錯誤している。(試行錯誤しているのは職人さんですが・・)
右なら素直に造れる物も、左になると鋼材が言う事を聞かないらしい。

少しでもローコストでINOX本焼を提供できるよう若干の機械作業が入っ
ているのだが、精密な機械でも鋼材と仲良くなるには時間が必要みたいだ。
しかし、時間を掛けて物を作り上げる事は、それ以外の分野で役に立つ
事が多い。たとえ無駄な事となっても、どっかで役に立つと思って行きたい。

ステン専用砥石?

砥石屋さんが、新しい砥石が出来たとサンプルをくれた。

ステンレス専用として作った中砥石だ。
http://www.matsunaga-corp.co.jp/html/20061026175651.html
番手は#800番! 感覚では#1000かな?

とりあえず銀三鋼で実験してみたが、使い始めは砥石が食い過ぎる
感じがして、感覚的に研ぎ辛い印象があった。
現実的には良く研げているのだけれど、引っ掛かり感が強い印象。

DSC00122.jpg



しかし!少し反ったので砥石を面直しを行うと。。
急に滑らかな感覚が生まれた!水の掛け具合でも好みの研ぎ味が選べる
事も判明。個人的見解では、水を多く掛け泥を出して研ぐと手に疲労感
が少なく良く研げると思う。。

更に、この砥石の魅力は、練砥(マグネシア系)にして塩分処理をしてい
る点だ! マグネシア系は良く研げるが塩分を持っている為、サビに対
して警戒が必要だった。それを解消している。

意地悪心で炭素鋼も研いでみたが、研ぎ最中にサビが浮く事が無かった
ステンが研げるのだから炭素鋼もバンバン研げる。
ただし、良く研げる=泥の出が激しいので水の調節がキモとなる。

泥を出す方法で研いだ場合、以外に細かい研ぎ目になるので仕上げ砥へ
飛んでも大丈夫かもしれない。このへんはお好みがあるので・・・。

そんなに高価じゃないので、自宅のステン包丁を研ぐのに買っても良い
のではないでしょうか! プラス仕上げ砥があった方が滑らかに!

牛刀の本刃付?ハマグリ刃? 横ハマ!

友人のお父様から牛刀、筋引の注文を受けた。
バシバシに切れるようにして欲しいとの依頼だったので、
刃が強く切れるようにバシバシにしてみた。

筋引は、頻繁にまな板に当てないだろうと考え和包丁並に研ぎ、
裏糸引刃で補強した。やはり片刃にすると鋭さが増す。

牛刀は、表はハマグリと糸引きを両面から入れて強度と切り離れ
そして切っ掛けの良さを追求してみた。
DSC00119.jpg

元々ある牛刀のシノギ筋を倍にしただけだが、爽快な切れ味だ。

切っ先は広げて抜けを良くしてみた。
DSC00121.jpg

これは刃先を薄くしたのではなく、シノギラインにテーパーを付ける
作業で、押し切りの際に横方向での切り離れ(横方向のハマグリ?)
を狙ってつけてみた。

押し切った時に、切り開いて行くイメージだ!
些細な事がどう影響するか? 早く渡して意見を聞きたい。
もしかしたら、やりすぎた可能性もあるから心配でもある。

もしも、この横方向ハマグリが生きてくるならば、新しい刃付けに
なるのではないかと密かに期待している。
略して「横ハマ」 普通のは「縦ハマ」・・ん~~。
良いネーミングを考えた方が良いかな(笑)
プロフィール

TATSUYA AOKI

Author:TATSUYA AOKI
大阪堺の包丁屋で働き、試行錯誤を繰り返す男です。

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