研ぎ時間軽減の極意


良い包丁を買うと、それなりに刃持ちします。

ステンレス系などの包丁だと、2日、3日研がなくても切れるそうです。
超鋼材は1週間ほど持つ物もあるようです・・・。

切れ味が落ちたなぁ~っと感じてから研ぐのが一般的かも知れませんが
落ちたなぁ~と感じる少し前に研ぐと、研ぎ時間が軽減されるように思います。

中砥から研ぎを始める所を、仕上げ砥だけで済ます事が出来たり!!!


切れ味50%から100%までと70%から100%では時間が軽減されると思うのです。


持っている包丁によって変わるかも知れませんが、いつもより早めに研ぎを
してみて下さい。 包丁の減りや研ぎ時間が軽減されるかも知れません。

サビ

先日の上田屋講習会で使用したMy出刃と柳刃を今朝チェックしました。

上田屋さんの調理場で既にサビが浮いており、お店のサビトールで簡易除去
したのですが、一度浮いたサビは中々手強いです。

0906250.jpg

点々っと錆びていました。
この点が深くなって、その点まで研ぐと刃が欠けるんです。


0906251.jpg

サビトール細目でゴシゴシ取りましたが、やはり薄く形が残っています。。


一回強めにサビが乗ると、その部分がサビを呼び易いように思います。



時間を見つけて、ゆっくり磨き込んで行こうと思います。。


噂で聞いたのですが、魚の皮(カワハギとか?)でサビ取り出来るそうですが・・・。


特別講習会


昨夜、携帯電話から更新したように、上田屋さんで捌き講習会を致しました。

09062412.jpg

NYで働く三名のシェフが師範より、日本的魚の捌き方講習を受けました。


師範が手本を見せて、一人づつ鰺の活け作り&握り寿司に挑戦しました。


言葉は通じなくとも、料理人であります。。。
師範の包丁捌きをしっかりと盗み取っておりました。

一回見て教わったので、自分なりに試行錯誤して自分の技術になりそうな雰囲気です。

0906241.jpg

そこまで~ どこまで~ っと言うくらい丁寧な説明と指導・・・。
ここまで教えて下さる調理師さんは他に居ないと思います。


今回は、見てるだけでしたが、人が捌いているのを見るのも勉強ですね!
包丁使いを見ていると、「あ~したら、こ~したら」っと思うのです。

自分が、まな板の前に立つと出来ないんですが(笑)


いずれにせよ、上田屋の技術が NYへ輸出?流出? しました。。


通訳さんが居ましたが、言葉よりも目の前で鮮やかに捌く方がインパクト有りますね!


リアルタイムです。

20090623203838
今、上田屋にて調理講習会しています

受講者は外国人シェフ

出刃で上手く鯵を捌いております。

複合切刃


包丁研ぎが好きな方? 包丁を研いで自分の思うままに使いたい方の包丁は、
自分なりの研ぎをされています。

その中でも、難しいのは切刃の中で複数の役割を持たせる研ぎです。
これは、考え方によっては、駄目な研ぎ方ではありますが、仕事に使う
道具として考えた場合、使い易いようにした最良の研ぎでもあります。

直刃が好きな方は???な話かも知れません!

0906231.jpg
あくまでも想像の話で、このラインが最高ではないのでご注意です。。

これを等高線のように考えて、黒い線に沿って面を取って行きます。
黒線部分がハマグリの天になる感じです。

切っ先部分は、極端な話ハマグリなしのベタ研ぎにして、刃元に向かって
ハマグリが強くなっていくイメージです。


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先から見ると、こんなイメージ!
線を引くと極端に見えますが、実際には透かして見て解る程度に仕上げます。
ミラーボールのように、カクカク仕上げる訳ではありません!

この様に切刃を仕上げると、当然ですが砥石は均一に当たりません!


修理で、たま~に、この様な研ぎした包丁が来ますが、、狙って研いであると
どう修理していいのか悩みます(・。・;  厚みを抜いてしまって良いのか?
この状態を維持して、研ぎ上げるのか・・・。


研ぎが上手だ!っとかありますが、綺麗に研げるのが上手なのか?
それとも、自分の思ってる通りに研げるのが上手なのか? 難しいですね・・・。

本刃付けの続き


白一鋼水本焼! 昨日は、研ぐ時間が無かったので、今日研ぎました。


砥石との当たりや爪への掛かりは良好で、白一の鋭さながら青二鋼のような
粘りを感じる事が出来ます。 やはり本焼はしっかり叩いてあるので、粘りも
締まりも良いのかと・・・。 

ミラクルエッジを作れる感じの包丁です! 

秘伝の熱処理??の影響も大きくあるのかと・・・ 包丁選びは鍛冶屋選びです!

後は、柄付けサヤ合わせで発送です。


本刃付け前提の包丁は、NGの柄を包丁に付けて本刃付けしてます。
やはり、砥石の泥などで柄が汚れますし、ビニールを巻いても挿げ口が
汚れる・・・。 本刃付け終了後、指定の柄を取り付けるようにしています。



今日の本刃付け


今日は、白一鋼水本焼きを途中まで本刃付けしました。

剣型柳刃なので、形状的に研ぎ易い! 
白一鋼はパリパリし易いのですが、この庖丁は、まったりしっとりしています。
「うっ」っと受け止める感じです!
一般的に、まったりしっとりは甘切だと思われがちですが、これはちょっと違います。

shirohon0619.jpg

毎回、研ぎ行程を写真に!っと思うのですが、いつも研ぎ出すとそれを忘れて
ある程度の所まで研いでしまいます・・・。 
行けるとこまで集中して研がないと気が抜ける・・・・。


今回も複合的な本刃付けをしました。
柳刃より少しだけ切刃が広いので、元から先に向かっての具合がいつもと違うのが特徴です。 
1丁で、刻む、剥く、切る、削ぐが出来る事を狙いつつハマグリ刃も入れました。


刃先をもう少し薄く研ぎ抜きたくて、刃先をググっと押さえて研ぎに掛かったら
超薄く指皮一枚、、スライスしてしまい。研ぎを途中で止めました。

最後の極み部分(小刃合わせ)を仕上げていないのに、こんなに来るのか!
久しぶりに、刃物を触ってゾワゾワしました。。 

月曜日に持ち越しですが、週明け気合いを入れて向き合おうと思います。

第三話 「寿司屋の仕事」


出刃のカーブ使いについては、色々な方からメールを頂きました。
その中で、研ぎに置ける、カーブの維持についての問い合わせが多かったので
時間が出来次第、特集にて個人で出来るカーブ維持のイロハを書こうと思います。

昨日の続きです。

アジを捌いたのち、そのアジを使って師範にお寿司を握って頂きました。

この時、寿司ネタ用にアジを切るわけですが、青一鋼水本焼で切った方が切り口は
綺麗だと師範は言って居られました。 見た目も重視する場合、艶のあるネタが乗った
寿司は目と舌を楽しませるような気がします←料理レポーターのような表現です・・。


上田屋って。。河豚屋さんでしょ?? 寿司??っと思われる方の為に・・・。
師範は、寿司屋さんでも修行をされていまして、噂では超凄技を持った親方の元で
色々な事を学んだので、美味しい寿司を握る技術をお持ちです。



今回は師範の優しさに包まれまして、寿司の握り方を口で説明しながら、スローモーションで
見せて頂いたり、この時、握っている人は何を考えているか!!なども教えて頂きました。

普通ならあり得ない状況ですね(^^; 初めは、握っているのを見て、出来たの横でパクパク
食べていましたが、 握ってみたくなって、挑戦しました。。

結果、、  握れますよ・・・  おにぎり風に(笑)


イカの身で握らせてもらったのですが、ネタはもっちり!しゃりもモッチリ!(^^;
それはオハギのような寿司に(><) わさびも付け過ぎで、涙が止まりません・・・。


カウンターに座っている常連さんからは、
「達哉君、握る時に力入り過ぎやわ~ 肩入ってるし! わさび付け過ぎやし!(笑)」


師範の握りは、鰺なら鰺に合わせた握りを行い、イカならイカに合わせた握りを行います。
同じバランスで、口の中から消える感じでしょうか。。。広がり方が違う!
100円のくるくる寿司に慣れ親しんだ僕にとっては、これが寿司職人の技術かっと・・・。
ネタを持ち、口に入る大きさも計算してシャリを掴む!! ん~~ 素晴らしい♪


僕の握り寿司体験は、まあさて置き。。。

師範が本当に見せたかったのは、寿司屋の仕事の流れ!
寿司ネタ用を切り、手水に酢を使い、シャリ掴んで握る。。 簡単そうに思えるのですが、
その仕事量は結構な物です。 忙しくなれば包丁をゆっくり拭いて~~ っと言う時間は
そんなに無いのでは?? っと思ったりしました。

でも、包丁を錆びさせると大変なのは知っているので、気になるけどオーダーは通るし・・
そういう事を考えた時、包丁の部分に気を使わないでOKなのがINOX本焼だと。。。。
色々と追い回される若手には特にお勧めしたいと以前から言って居られました。


包丁は鋭く切れて、切れ味が長く保てる、これが良い包丁の基本条件ですが、
それ以上に調理師さんを精神的にもサポートする包丁、良い意味で包丁に気を使わない
料理に集中出来る包丁と言う意味を考えると、INOX本焼エエのでは無いかと思うのです。


炭素鋼系もちゃんと、拭けば大丈夫だと思うんですが・・・。


前々から思っていたのですが、師範はいつも自分の手法と一般的な手法を教えて下さいます。
「俺はこうやった方が早いけど、基本的にはこうです。」っと言う感じです。

この感じ、、誤解を招かないと言うか、押し付けが無いと言うのか。。。
基本と、例外を教えて下さるので、かなりありがたいです。

本当に、何も知らないので、「これはこうやで!」っと言われると、それが基本だと思って
しまいまうと思うのです。 「俺やったらこうするなぁ~」っと言う伝え方は上に立つ者??
師範として?親方として? とても良いように思うのです。


僕は、包丁屋なので料理を極める方向へ行くのとはちょっと違うのですが、
そんな僕にでも、「包丁屋として知ってて損は無い!」と調理場の事を教えて下さる
師範に感謝です。 


今度は、鱧の骨切りに挑戦です。。取りあえず色々な事に挑戦したいデス。。
師範、、また出来の悪い弟子が行きますので宜しくお願い致します!!


第二話 「切っ先カーブの生かし方」


昨日の続きです。

人によって様々な形状を好まれますが、切っ先カーブの有効利用?生かし方を
確認したくて、師範の選魚眼?にて良い魚を仕入れて頂きました。

普通ならココに写真が。。。あるハズですが、今回は撮影していません(><)
ブログ書く者として成ってない。。。

いつもの事ながら、師範の手取足取りの説明などを受け鰺の捌き方色々を
教わりました。 以前に師範が「この部分が一番力を使える部分!」と言って
いたのを実際に見て、体感してきました。

この力を使える部分と言う表現は難しいですが、刃元(アゴ)が力が乗るとも
言えますし、鋭利に尖った切っ先が切れる?刺さる?力が掛かる?とも言えます。

この意味としては、捌き(切り)に行った時の切っ掛けとして力が乗ると言う意味だと!
刃が反っているので、切ろうとする力をこの部分に集めて、切り開くイメージです。

kissaki0616-1.jpg
この指の間で捌いて行くイメージでしょうか・・・。
kissaki0616-2.jpg
鯛焼きのような鰺の絵です。笑って下さい。。ププ
こんな感じで、刃の腹(カーブ)を使って魚を切る切っ掛けを得て行く感じです。

この状態から一番最初に魚を切るのは押しても、引いても切っ先カーブとなります。
カーブがある事で、スムーズな捌きを行えるのかも知れません!

カーブは切っ掛けだけかよ?? 

そう思うのですが、師範は三枚卸の時もカーブで身を切っていました。
優しくカーブを鰺の身に押し付けるように滑り込ましながら、
切っ先は中骨コツコツを感じる! 最後だけ切っ先をククっと使って切り抜く感じです。

本当は、動画が有れば。。。捌きの動画をUPして欲しいと要望があったような。。。
師範に相談して、裏上田屋講座ページを・・・。実現させたいと思っております。

これとは、逆にカーブは必要無い!直線が良い!と言う調理師さんも居られます。
それはそれで、メリットがあると聞いています。

しかしながら僕個人としては、カーブがあった方が捌き易い感じがしています。
「あっても無くても結果は一緒ちゃうんか~~」っと言われるとシュン太郎です・・・。



記憶では活け鰺を師範が捌いて三枚に卸した時の出来事ですが、、、
魚の捌きも究極に近くなれば、切るという表現よりも開くという表現が良さそうな気が。
師範の三枚卸をマジマジを見ましたが、卸した身に骨の跡が付いてる状態で開かれ
てきました。骨から身を離す感じの三枚卸です。 (写真撮るべきでした・・。)



もう少し、文章で上手く説明出来るかと思いましたが、やっぱり難しいですね、
やっぱり動画を何とかせねば! (こんな事書いてますが、包丁屋のブログです。)



明日は、「達哉人生初の寿司を握る」です。 捌いた鰺やモンゴイカを使って握り寿司を
教えてもらえました。 結果的に、握れてません(笑) お楽しみに!


第一話 「青一鋼水本焼フグ引」  

金曜日の夜、上田屋さんへ行きました。

今回は、青一鋼水本焼ふぐ引の感想を上田師範に伺いたかったのと、
鰺の捌きをもう一度!出刃庖丁切っ先アールの有効利用法について!

生意気にも、師範に鰺の仕入れをお願いしまして・・・。

天然の鰺と、養殖の活け鰺をご用意して頂きました。


長くなると読みにくいので、この件は連載にします!



今回は、「青一鋼水本焼フグ引」

この包丁の所有者はロック大澤氏で、数年前にお買い上げ頂いた両鏡面
黒檀銀巻目釘付柄の20万円台の包丁でございます。

青一鋼は滑り易いと言うイメージが強く、刃持ちは良いのがメリットか?っと
思っていました。 しかし、水本焼と言う事、砥石の相性が合ったと言う事も
あって、本刃付けにて研ぎを入れた具合は、ビックリする程爪に掛かりました。

フグ引なので、鐵刺を引かなければです! なので、フグ専門の上田師範に
インプレをお願いした次第です。

フグは、昨日捌いた上身と当日捌いた上身をご用意頂きまして。。。
引き比べて頂きました。

一日置いた方は、サクっと入る印象! 当日の物は滑る印象!

大まかに言えば、師範の印象はそのような感じです。


これで解る事は、フグを捌かれた状態で仕入れる?締まった状態の身を扱う
お店は、この包丁は滑らず良く切れると言う意見になると思います。
逆に、捌いて直ぐのピクピク動く身を引くお店は、滑る印象になるのかと・・。


実際に、自分でも両方の身を引かせて頂きまして、体感してきました。
活けフグ?の方は包丁を押し返してきます。(切らせてくれない感じ)
活きの良い身はどんな包丁でも押し返すのかも知れませんが・・・。
これが白一鋼だと、押し返す事なくサクサク入るのかなぁ~っと想像しつつ・・・。


しかしながら、この青一鋼でも切る技術が伴った人は使いこなせると思います。
次に書きますが、切り口が綺麗に仕上がるメリットも大いにあります!!これは次に♪


こんな事を言い出すとキリが無いのかも知れませんが、お店でどんな状態の
魚を扱うかによって、薦める包丁が変わってくるのかもしれません!
「究極の切れ味 青一鋼水本焼」などは間違いでは無いけれど、万人に
究極では無いかも知れないと・・・。


将来的に理想としては、メリットデメリットを説明出来る包丁屋になりたいと思うのです。


続く 次回 「鰺を捌く~切っ先カーブの生かし方」

虹色


良くある質問で、「包丁が変色した」と言われます。
場合によっては、返品として帰ってくる事があります(><)

aoni06121.jpg

こんな風に虹色になったりします。 これは、魚の脂が包丁に付いた物です。
鏡面の包丁でも、鏡面部分が虹色に変色したりします。

写真の出刃は、My青二鋼出刃包丁withアイケですが、脂の乗った鰺を
捌いただけで、このようになりました。 炭素鋼の方が虹色になり易いかも!

これはこれで、保護膜的な作用をして錆びにくくなる一説もありますが、
人によっては、見た目が悪く思う方も・・・。

この脂分は、中性洗剤で洗っても落ちません!
クレンザーで磨くなどして除去しなくてはなりません。

aoni06122.jpg

切刃は研げば綺麗になりますが、ヒラ部分は磨かなくてはなりません!
写真は、研ぎ入れて磨いた後です。 やっぱこっちのが見た目いい♪

ちょっとコロコロした切刃構造です!
今日は、このような刃にした場合の小刃合わせに一つのヒントを見つけました。
それは、また後日・・・。

今夜、この包丁を持って師範の元へ行きます。
青一鋼水本焼フグ引のインプレと、捌き講習受講?の為です。

魚捌きに置ける切っ先カーブの生かし方について色々と・・・。

理想な感じ!


ほろほろと仕上げの作業をしていてトキメキました。

hayate-light2.jpg
疾風LIGHTの軟鉄と鋼の間がしっかりと出ています。

これが、僕が今思う理想とする鍛接の形です!
一見アイケがあるように見えるのですが、この具合が低温で鍛造、
火造りされた証だと思うのです。

利器材(始めから適温で鍛造されている材料)でも同じような感じを見る事
が出来るかも知れませんが、叩いて鍛えた包丁で、この状況は最高に震えます。

hayate-light1.jpg
拡大写真!! ハッキリ、クッキリ!です。


実際問題、こんな包丁造りをしていると、アイケのリスクが高くて商売にはなりません!
綱渡りするような感じですね・・・。 この状況でも超厳しく判定すればアイケです。(><;

ただ今回、この包丁をアイケと判定しませんでした。

期間限定ですが、この包丁1本WebShopに載せました。
定価でババ~ンと行きたい気持ちですが、人間味溢れるサイト運営を・・・
と言う事もあり若干の割引きしてあります。

210mm酔心疾風LIGHT

本音。。。大切に使って頂ける方にお買い上げ頂けたら嬉しいです。

・・・。


今日初めて、自分で最初から最後まで包丁作りをしてみたいと思った。

鍛冶にしても刃付にしても、技術や経験が無いので現実的には無理な
話ですが、さまざまな鍛冶屋さん、刃付屋さんの意見と自分なりの思い
や考えも合わせて、こんな風な包丁にしてみたいと思いました。

この鍛冶屋さん鍛造で、あの鍛冶屋さん焼き入れで、その鍛冶屋さんの戻し。

変な話、そんな事が出来れば、自分の頭の中で描く理想の包丁が出来る
かもっ!!と夢を見たりします。

現実的に、そんな事をお願いしたら、「その技術がエエなら、そっちでやってもらえ!」
っとそんな事になります。。 それぞれにプライド持って仕事してますから当然です。

刃付けとかも同じ事です。

もしも、自分に技術と才能があるならば ”こんな風にやってみたい” そう思うのです。


鋼化する軟鉄

本焼と打物(合わせ)どっちが良いの?

そんな事を良く聞かれます。

単純に本焼きの方が良く切れて長持ちするので切る事だけを考えれば本焼の方
がエエと思います。  そのように答えます。

「じゃあ何で、本焼がエエの?」「同じ鋼材を使っても本焼きの方がエエと言う理由は?」

そんな話に発展します。


どちらにしても良い包丁を作るには、低温で造るべきです。

低い温度で熱した鋼は叩いてもなかなか伸びません。
だから何回も叩かなくてはなりません。叩くと分子が砕かれて細かい組織になり・・。

本焼の方が、鋼のみなので、打物よりも多く叩かなければなりません!
打物は半分が軟鉄なので、伸びやすい(成形しやすい!)。

これは特集とかに細々と書いてあるので、興味あればどぞ!


もう一つの理由としては、軟鉄が鋼の炭素を吸うと言う事。。
打物は軟鉄と鋼を鍛接してあるので、炭素含有率の少ない軟鉄に鋼から炭素が移って
軟鉄が鋼化します。 これは高温で接合した場合に起こります。

鋼には、炭素が約1.0%程しか入っていません。 100g中1gの計算です。
(鋼材によって含有率は色々です。 これは例です!!)

ほんの少しの炭素が移行するだけで、鋼の切れ味に影響が出る事は容易に考えられます。

良い包丁の選び方に、表側の軟鉄と鋼の境がハッキリ出ている物と言われますが、
これはそうゆう事です。 ハッキリ出そうと思う(低温で造ろう)と思えば思うほど、
アイケや裏の地合いが開く原因になってきます。

要するに、鋼から軟鉄に炭素が移行していない!(移行率が少ない??)
だから、鋼に炭素が残っていて鋭い切れ味が出る包丁となる(硬くなる!)と言う
事なのかも知れません。


アイケも一ヶ所だけはマズいですが、線になっている物は見た目は悪いけどエエ
のかと思っています。 古い鍛冶屋さん曰く、裏側の地合いが開いている包丁は
良く切れると言われた・・。と話していました。


久しぶりに、少し鋼の事を書いてみました。


今日の苦悩と楽しみ


左人差し指の間に、砥石の角が刺さって痛いです。
状況を詳しく説明したい所ですが、本題です。


今日は、白疾風左用特注品を本刃付けしました。
昔は左の包丁も研げたのですが、右ばかり研いでいると右気味に・・・。

そんなこんなで、苦労しました。。。 

売るのがもったないないと思うような仕上がりの包丁だったので気合い
も入ります。砥石もいつも以上に面直しして万全の体制です。
ここで指を負傷・・。

shirohayate-left0605.jpg

幸せな事に、凹凸も少なく比較的早く本刃付けが出来ました。
刃先をもっと伸ばしたい所ですが、ちょっとハシカイので刃先を強めにしてあります。 が!
そんなの関係無いくらい切れます。。 掛かりは抜群です! やはり白一鋼か・・・。
車で言うならF1ですね。



研いでいると、人差し指に力が掛かるので、傷口が開いて・・・腫れてきました。


痛いのに、気になる事があって、INOX牛刀を研ぎました。
180gyuto0605.jpg
完全片刃では無いですが、しっかり片刃の牛刀です。
イメージは 9.5 : 0.5 です。

この牛刀は研ぎ練習用?作業用として使用している包丁です。


普通の牛刀なのですが、舟行のようなシノギ筋を作ってみました。
刃先から刃元まで複合的切り刃を持っています。 先は薄く元に向かって厚く!

このように研げば、一つの包丁でも色々な使い方が出来ます。
しかし、研いだ形状を理解していないと、欠けたりします。
自分の研ぎを持っている人が、他人に包丁を貸したがらない理由が解りますね。


刃先の部分に研ぎ残しがありますが、これは、仕方無い研ぎ残しで、
包丁自体の角がダレています。型抜き系の包丁ではこのようになってしまいます。


さて週末です。明日は釣りに・・・行きたいのですが、雨+暴風らしい。。。
むむむ(-人-)


梅雨時期

そろそろ、梅雨の時期に入ります。
錆びる包丁を使う調理師さんにとっては、気を使う季節です。

錆びさせないようにするのが一番ですが、錆びてしまう事も・・・。
そんな時は、クレンザーで磨いてみたりするのですが、便利グッツを!

sabito-ru.jpg

サビトール! 定番かも知れませんが、コレが結構良いんです。
しかも細目がお薦めです。 中目 荒目もありますが、包丁用には細目がGood!

錆び取るためだけに買うの?? もったいない・・・そういう方も居られるかも知れま
ませんが、これを砥石の目詰まり除去に使うとNiceです。

目詰まり除去に使った後は、砥石を綺麗に水洗いしないとザラザラが残って包丁に
妙な傷が入りますのでご注意! 中砥石よりも仕上げ砥での使用がBestです。

相場的に500円前後なので、お試し下さい。


もう一つ!研ぎの角度に悩める方に! 

とぎ角度固定ホルダー 「トゲール」 です。
家庭用包丁、しかも両刃専用っぽいですが、このネーミングに惹かれます。
toge-ru.jpg
こちらも500円前後の商品です。写真は会社に長年在庫されていた物なので古いです。
現行トゲールはもっと格好良い感じですよ!
販売元は清水製作所さん

男心くすぐるグッツが色々あります。
ショベルとかハンマーとか!! 草刈りグッツなどなど!

青一水本焼

今日は、色々あって貸し出し用の「青一鋼水本焼フグ引」を研ぎました。

この所、INOX本焼や銀三鋼のステン系和包丁の本刃付けが多く久しぶりの
炭素鋼系和包丁の刃付けをしました。  感想・・・「研ぎ易いわ~~」

青一で水本焼だから、硬いんですけどね・・・
aoichi-honyaki0602.jpg
砥石と鋼材の絡み方が、炭素鋼の方が優しい感じです。

上手く表現出来ませんが、ネジを締めて最後にグググと締まっていく感じの研げ方(笑)
ステンだとキュキュっと言う感じなんですよね~~ 

しかし、借り物の包丁ですし、青一鋼水本焼ですし、裏鏡面ですし、銀巻柄なので
緊張しながら研ぎました。 そういう時に限ってチャチャが入ってくるもんで。。。。
しばらく無視していたのですが、流石に無視出来なくなって、研ぎを止めました。
なので、写真の包丁は途中なのです・・・。 9割は出来た感じですが(^^;

この状態で、かなり切れます。。 白一鋼水本焼が一番切れると思っていますが、
青一鋼水本焼もグググっと切れ込んできます。 猶予ある切れ方ですかねぇ~~。
白一のようにサクっと入らない感じです。

まだ、ギンギンに研いでいないので、どうなるか解らないですが、青一鋼もステキです。

楽しみなのは、最終小刃合わせ!
天然にしようかなぁ~っと考えております。

承諾を得ているので、上田屋さんへ行き試し切りを・・・させて頂きたく。。
自分で食べる分を引かせてもらいたいと考えております。
もちろん師範にも感想を聞いてみようと思っています。

プロフィール

TATSUYA AOKI

Author:TATSUYA AOKI
大阪堺の包丁屋で働き、試行錯誤を繰り返す男です。

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