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正夫と柳刃


刺身庖丁で、柳刃ってのがあります。 ご存じですよね。。。
他には蛸引っていうのも刺身庖丁の仲間です。

その中に、正夫(しょうぶ)って言うのがあります。


古い職人さんは、柳刃を正夫と呼ぶので、同じ物なんだろうと思ってました。
そう思ってる同業者も多いと思います。


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実は違う物だったんです。

写真、左は正夫で右が柳刃です。

切っ先の形状が違います。


形状が違うだけなんかい!!!  っと思うかも知れませんが~~~


使用始めると、その違いが出てきます。
両方とも切れるんですが、使用者の研ぎに大きく影響してきます。

どんな影響があるか想像してみて下さい。
はは~んって感じで納得出来る理由があります。


砥石面荒らし


ここ最近、砥石の面を目立てするような使い方が、僕の中で熱いです。

説明出来るほど、理解出来ていないのですが、今書いてる特集の次は
コレで決まりです(^^)b  テーマは「砥石を研ぐ」って感じです!


出刃刃付け~


今日は、出刃庖丁を本刃付けしました。

新しい出刃は、出刃なりの刃が付いていますが実践研ぎ(実用研ぎ)には
なっていません!! 良く切れるけど、そんなに強くない感じがします。

そんな事も考えながら、シノギの中に段刃を付けて緩いハマグリ刃にしました。
更に、変則糸引きを加えてみました。

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仕上げてみたものの・・・ まだちょっと刃が薄いと思うのです。。。。
刃元から刃先に向かって変則糸引きに従ってメチャクチャ良く切れます。

240㎜出刃なので重量感もタップリ!憶測では柄を付けたらエエ感じの重みに
なりそうな予感はしています。 単純に「おも!」って感じじゃなく心地よい重み。

車で言うなら、荷物満載のトラックではなく、レクサスやフーガのような重厚な
走り出しをイメージして下さい。 ちなみに、レクサスやフーガを持っていません。
乗った事はありません(笑) 妄想して下さい。。 きっと解るハズ!

明日もう一度、爽やかな視点で見て、研ぎ具合を変えてみようかと思っています。



:マグロ情報:

北海道の漁師さんにお礼の電話をしました。
マグロの心臓を食べると2年間寿命が延びるらしいです(^^)b
僕、食べましたから2年延命しました。。

食べる機会はあまり無いかも知れませんが、食べれるチャンスがあれば
臆せずパクリと食べましょう!! 


マグロ庖丁→マグロ


ようやく、ゆったりとした時間が出来たので、庖丁の本刃付けなどを始めました。


1本目、2本目は鬼手仏心 別注マグロ庖丁。。

魚輝水産より預かった庖丁の研ぎ修理です。
捌いていた所を想像しながら、しっかり掛かる白二鋼らしい刃に!
流石に富樫作だけあって、エエ切れ味です。 長い庖丁が良く切れると怖いデス

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この刃幅の狭さが使い易いそうです。。
マグロ専門に触っている魚屋さんなら、その理由が解るハズ!


3本目は、疾風切付包丁。。
先日の研ぎセッティングでバッチリOK!


次は~~っと思っていたら、540㎜マグロ包丁が登場。。。
「達哉~小刃付けといて」っと社長の声。

普通のマグロ包丁なので、刃が厚く重い(><) しかも長い。

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そして左用(笑)

研ぎ台の位置を変えて砥石を整えて、ゆっくりじっくり研ぎました。

左用が5割増しと言う職人さんの気持ちが良く解ります。
2倍は神経を使います。。 2倍ほどの時間を掛けて研ぎ上げました。

この手のマグロ包丁は、加工包丁としてランク付けされている事もあり、
ラフな切れ味で良しとされている傾向にあります。(あんまし滑らかに切れない)

しかし、ちゃんと手を掛けて研いであげれば、鋭くなります。。 成りました!!

重たい、長い、鋭い・・・。 危ない(^^;  この包丁、フランスに行くそうです。



マグロマグロ!っときたので、マグロデス。

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昨日、北海道の漁師さんから直接Get! 
このマグロ、津軽海峡で捕獲されました。

漁師さん曰く、脂の乗った良いのが捕れなかったそうで、遅くなってごめんね!っと・・・・。
内臓も抜いていない、尻尾も切ってないのに、ドコで脂具合を判断するのか??
漁師独自の見極め方があるのかも知れませんね!!

血抜きは、ヒレの裏から・・・。 色々と裏技があるようです。

8.2kgのマグロですが、僕にはもちろん手に負えません。。。
ってな事で、上田師範に連絡して引き取って頂きまして。。

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ザク

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ザク

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ペロ

っと、やはり魚屋さんとは違った捌き方を見学しました。


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もちろん・・・ 料理人さんが賄いで食べると言われてる各所は、私が戴きました。
劇的に旨かったデス。。 師範も食べて、ニンマリっとされてました。
初めて師範の美味しい顔見たかも!


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贅沢にマグロ刺身盛り合わせ!!とか。
その他にも、寿司なんかも頂いたりしまして・・・・。。


そんな感じで、今日も一日頑張れました。。


今日から一週間ぐらい?上田屋さんで生のクロマグロが食べれます。
大阪在住の方で、興味ある方は是非訪れて見て下さい。


疾風一番


先週金曜日、My疾風を研いで上田屋さんへ行きました。

仕上げ砥石はいつもと同じですが、砥面新陳代謝の方法を
少し変えて糸引を入れました。 (名倉的作用をプラス。) 

僕の切れ味感覚では青二鋼にしては鋭く付いた感じがしました。 

青二鋼の爪にキュ~っと入る感じは残しつつ、白鋼のような掛かり!
矛盾してるんですけど・・・ そんなイメージです。


師範に手渡し、てっさを引いてもらいました。
「よ~切れるわ~~ 今までで一番ちゃう?」っと。。。
いつもより好印象でした。


INOX鋼以外にも、他社の水本焼や霞包丁なども使っている師範に
エエ切れ味!っと言って頂けた事は嬉しかったです。


僕の研ぎが、云々じゃなくて職人が作った包丁の実力を最大限に
発揮できる砥石の相性や研ぎが出来たことが嬉しいのです。


それぞれに特徴があるので、全て同じ感じに仕上げる事が出来ない
かも知れませんが、鋭さの定義? ボーダーラインはあると思うので
それをクリア出来る相性などを探って、自社製品と合わせて紹介する
のが販売元としての役割かも知れません!


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明日で、僕の忙しさの波が落ち着きます!!
本刃付けも貯まっているので、徐々に研ぎ上げてお送り致します。


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天然砥石の性質


今日は、白三鋼の柳刃を20本ほど小刃合わせをしました。

ふっと目に大平合砥(硬)が入ったので、この砥石で小刃を合わせてみようと。

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この砥石は、青二鋼から白二鋼までキンとした刃を与えてくれるナイスな石です。
白三鋼はどうかなぁ~~っと思ったら、想像以上にエエ刃が付きました。

しかし15本程を研ぎ終えた時点で、砥面に違和感が・・・。
砂っぽいのを感じたので、研ぎを止めて砥石を洗い、面直しをして再スタート!

むむ。。。ちょっとおかしい研ぎ味(^^;
同じような工程で研ぎ終えて刃をチェックすると全然良く無い。
刃は付いているんですが、思っているほど良い刃では無いんです。

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仕方なく、砥石を北山に切り替えて研ぎ終えました。


その後、天然砥石の様子を良く見てみました。

相性もありますが、天然砥石は鋼材のポテンシャルを良い感じに引き出してくれる
砥石を考えています。 砥石によって鋭さが変わる!!って思うんですが、そもそも
鋼材にその素質がなければ、鋭くなれませんし・・・。

そう考えた時、天然砥石が鋼材に寄り添って良い刃を出しているとも言えます。

天然砥石の構造は、ミルフィーユのように層が重なって形成されています。
この層が剥がれながら、目詰まりを防せぎ常に新しい砥石面で刃を付けているのです。

研がれる事で自然に新陳代謝している感じですね!

しかし、今回のように層から砂が出てきて、研ぎに良く無い層が顔を出すと良い刃を
付ける事が出来なくなります。でも良く無い層を取り除けば、復活するかも知れません。

この砥石は、じっくり層を出して行こうと思います。
(しばらくは、中砥から仕上げ砥への中間に使ってみようかなぁ~っと。)

優れたメリットもありますが、希にこのようなデメリットもあります。


そう考えると、人造砥石は安定してるので良いですね!ロマンを感じる事は無いけど(笑)


今度は天然砥石、「優しい切れ味と冷たい切れ味」について書いてみようかと。。
↑特集にした方がエエかなぁ~~↑


PS:必死に時間を作って、特集書いています。 もうちょっと待って下さい。
   

家庭用庖丁


先ほど、近所の奥様が庖丁を研いで下さるかしら~ 
っと三徳包丁とペテを持って来ました。

三徳は、冷凍食品を切ったので欠けた・・・っとの事。


明日ゆっくり研いでみよう!っと思ったのですが、
ちょっと時間が出来たので、さっきサクっと研いでみました。


庖丁に「ステンレス」っとしっかりプリントされてあるだけあって
とっても硬い・・・。 欠けを取ってなので大変です。


欠けた部分に面を合わせる為に研ぎ込むので、欠けてない
刃からカエリがバンバン出てきます。 そのカエリもパリパリで
粘りがあまり無いご様子です。


これは薄く研ぐと、一発で切れ止むであろうと判断して鈍角風に
仕上げる事にしましたが、薄く研いだらどうなるの?っと気になった
ので、欠けを取る途中に薄く研いで刃を触ってみました。


き・け・ん・な程鋭いです・・・。


硬い庖丁を欲する意味を理解しました。


しかし、このままだとパリパリ欠けそうなので糸引き風鈍角にしました。


とにかく鋭くて研ぐのが苦じゃなければ、こんな庖丁も面白いなぁ~っと。
ギンギンに研いで、家庭使用頻度で1日か2日しか刃持ちしないかもですが・・・。


今日は#3000超セラが良い刃を付けてくれました。


直刃の庖丁


預かった直刃の庖丁を研ぎました。

くれぐれも糸引きを入れないように!!!!

念押しされて、直刃に研ぎました。


確かに直刃は良く切れます。
裏ベタでパシッと合うと片刃の怖さを感じます。 真の片刃ですもんねぇ~


この庖丁は、ある程度研ぎ込まれていたので、良かったですが強い直刃
を得るためには相当研ぎ込んで切刃幅を狭くせねばなりません!


僕的な観点では、新品を直刃に仕上げるイメージがあって、そう考えると
薄過ぎる気がしてたんですが。。。


製造の時点から直刃用の庖丁造りがあってもエエですね~
ちょっとご意見を集めて、作ってみたいなぁ~っと思います。


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ご連絡

一身上の都合により私 達哉は明日、お休みさせて頂きます。
メールの返信などが遅れるかも知れませんが宜しくお願い致します。

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寿司切り


今日は、寿司切り庖丁の小刃合わせをしました。

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このカーブ具合を研ぐのが面白い!? 

確実に砥石に当たるように庖丁を回して研ぐのですが、切っ先カーブ
を研ぐように肘を上げたり下げたりって感じです。

巻き寿司を切るので、海苔→飯→具→飯→海苔っと切るので、
包丁にとってはあれやこれやを切る事になります。

巻き立てのパリっとした海苔をスパッと切らないと!
なので鋭さが求められる包丁かと。。

この包丁、軟ステンレスにステンレス鋼を割り込んであるので
鋭さを出すのは、研ぎにも?砥石状態造りに一工夫が必要でした。

腕の産毛も触っただけで切れる鋭さです!!


この包丁は、使うのが難しそう!
切る技術が必要な包丁ですね~ 過去に師範から寿司切りについて
伺った時に、色々と教えてもらいました。

少量なら柳刃で切る人が多いそうですが・・・。

押して引いて押してウッ!って感じで切るみたい!!
↑解りにくいけど。そう切ると聞いた記憶が・・・。


寿司切包丁、、刃先の作り方も重要ですが切った後の抜け道処理
も深く考えると面白いかも知れません! 抜け道には貼り付く飯が
居ますから・・・ 濡れタオルでマメに拭くと考えても、険しい相手です!


鋭さの定義?

今日は、上田屋さんに行ってきました。

ちょっと伺いたい事があったのと、久しく師範の料理を食べて無かった
ので、栄養補給?? 食の幸せ補給に行ってきました。

マグロ屋さんに行った話をして、あ~だった。こ~だった!!っと ^^

切る所を解ってたら、何でも??捌けるでぇ~~ってな感じ。

それを見つける努力や教わる思いや、探究心があってコソ習得出来る技ですね。


それが解ってれば、ペテナイフの切っ先でも真鯛の中骨切れるのです。
「ん~~な馬鹿な!」っと思うかも知れませんが、切れます。
切れるポイントがあるので、ソコに刃を入れたらOKです。。

だって、筋引きのように研ぎ上げた牛刀で、マグロの中骨を行けるんですもん!!
使い手? 切る知識? ですね~~


ソコ? どこ?  探してみて下さい。


話は戻って、鋭さの定義みたいな物が欲しくて、良い数値?考えてました。
鋭さってなんや? 鋭く切れる=良く切れるって事? 

鋭さは、噛み付き度合いかと思ってきました。
食材をしっかり掴んで滑る事なくザックリ切って行く様子だと思います。

広辞苑とかで調べたらちょっと違うと思うのですが刃物の切れ味が鋭い
と言う表現の場合、こんな感じの表現がエエのでは?っと (^^)b


鋭さの図り方として、爪にしっかり掛かる。 
危ないけれど、甘栗の殻付きを切ってみて、刃が滑らないとか~~。


爪に掛かるだけ甘栗の殻に掛けたいだけなら、1000番で研げばOKです。


これは、ちょっと違って刃先の粗さで掛かってる感じなのです!
実際、この刃で切るとザラザラっぽくなりがちですし・・・。


この鋭く掛かるイメージは仕上砥石#6000以上?で爪や栗殻に掛かる!
そんなイメージなのです。

そんなふうに、掛かりを付けようと思うと鋼材と砥石の相性を追いかける事になります。

 
上田師範は、酔心お薦めのセッティング砥石をお持ちですので、今日も掛かりある
刃で、僕の為に蟹を割ってくれました!! 蟹を割って大丈夫(^^)b
使い方もありますが、それに合った研ぎが入っているのもミソですね!



いや~~久しぶりに師範と話すとテンション上がりますね♪
長い間、お店に行けてなかったので、ワイワイっと話しました。

しかし帰り際は、満腹で睡魔に襲われていましたが・・・・。(^^;


少しずつですが、細かく自分の考えが固まってきました!
例外にも対応できるように、探究心を忘れたら駄目ですけど(笑)


魚屋にて


金曜日の夕方から、東大阪にある「魚輝水産」さんへ捌きの見学に行きました。

捌きの見学・・・ですが、普通のお魚捌きではありません!!
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このお魚の捌きを見学に行きました。


色々事情があって、マグロの入荷が遅くなったので、マグロ到着まで
お魚屋さんのお仕事を見学させて頂きました。

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頭とかは出刃で落とし、三枚卸は良く研ぎ込んだ柳刃で!!
魚屋さんの包丁はどうして先が尖っているのかが、良く解りました。

捌き方は、基本的には同じですが、包丁運びが上田師範とは違いました。

そう使うなら、その形状がエエと納得!! 切っ先アールが無くてもOKデス。


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カンパチも水槽から上げて捌くまでを見学!
目の上を手鉤で打って、頭落として神経〆もして~~~

初めて牛刀での三枚卸を見ました。 酔心INOX270㎜牛刀での捌きですが
意外とイケてますねぇ~~ 少々の事では刃欠けしないのでは??っと
思えるほどの包丁使いでしたが、よくよく見ると入る所に包丁が入っている
ので、使い手次第って事ですよね~~。。

薄い方が良く切れるし通りも良いし、研ぐの楽だし!!
ただ、それに伴う腕が必要かなぁっと。。

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載せないでね♪ っと言われましたが写真載せます。

牛刀で卸した後の中骨です。
僕的には凄い!!っと思うのですが、周囲のベテラン方々は、「まだまだ~」っと。。
目指す所が凄い高い所にあるのか?? これ以上ってどんなの?

ちなみに、頭落としたりするのは出刃で処理してました。


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そうこうしているとマグロが到着。。。
ゴロゴロと床一面にマグロが折り重なります!

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写真左下に、僕の足があります。足の寸法は27.5cmです。。
マグロの口にすっぽり入ってしまいそうなデカイさ!!!


マグロ切りで捌くのか!!!っと思いきや

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スペシャルINOX牛刀(筋引風加工)で、頭落として行きます。。
ソコしか!!って所に刃が吸い込まれるように入って捌いて行くのは圧巻です。

太い中骨も牛刀の先で突いて頭を引っ張るとゴロンっと・・・・。
多くのマグロ屋さんが、この技術を見学に来るそうです。
作業が早い、綺麗、丁寧!  

この部分はビデオ撮って無かったので、またの機会に衝撃映像として!!!

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腹骨スキは、INOX本焼のマグロ切風柳刃で!!
粘っこいマグロでも、この包丁なら切り続けれるとの事です。
この風景は、動画撮影しましたのでUP出来ると思います。


ビデオ持ってウロウロして邪魔だったかも知れませんが、
快く見学させて下さった、お店の方々に感謝です!!

ありがとうございました。
お土産に頂いた「中落ち」も旨かったです!!


もう一度、カメラを抱えて撮影に行けたらいいなぁ~っと思っています。


か・な・り。エエ勉強になりました。魚屋さんの包丁について考えていた
事が少し解決しました。。 それぞれの業種にあった包丁ってありますね!


およそ1.7tのマグロを捌き終わった後、社長さんに魚輝水産が経営する
レストランへ夕飯に連れていって頂きました。

魚輝水産 海鮮レストラン
↑Yahooグルメへのリンクです

魚屋さんの目利きと仕入れルートを大いに生かした料理満載で安くて
美味しい大衆店だと!! 魚卸業者のパワーですね~~

贅沢にも社長さんのお取りはからいでエエもんばっかり食べさせて頂き!(^^)


当日は雨降りなのに満席状態・・・。
駅から遠いのに・・・。凄い事ですよね(^^; 駐車場は多く20台ほどOKです。
大阪にお住まいの方、是非一度訪れてみて下さい。 (飲酒運転しないように!)



生まれが良ければ!

包丁は、見た目とかそんな事よりも基本的に生まれが肝心です!
どんな仕上がりか、気になる所ですが、本体がしっかりしていないと
どうしようもありません!!!!


家庭で使う手頃な出刃が欲しいと言う要望、知り合いから受け、
アウトレットとかでエエのがあるかなぁ~っと捜索したらば、
昔に作った出刃を発見しました。

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本体は安来鋼の裏刻印で、改良霞研(超安い刃付け)がされてる。

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霞の仕上げ具合や木砥目の粗さが安さを醸し出しています。。

これ系の包丁は、プラスチック輪の木柄が付くのですが、
手に馴染む朴水牛輪柄を付けてみたりしました。

改良研とは出来るだけ安くする為に改良された研ぎ?なので
裏押しなんてしてありません。裏押し刃付けは別途料金が必要
なので、省いてあるのです。

こんなの自分で裏押すれば~っと思うかも知れませんが、
綺麗に裏刃が砥石に当たるとは限りません・・・。

端折られた歪み取りをコツコツ取って裏が綺麗に当たるようにして

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何とか綺麗に砥石を当てる事が出来ました。
峰側の切っ先裏は、研ぎ抜けてましたので、深追いしませんでした。

ってな感じで、色々と包丁としての構造なんかを出来る限り修正して
小刃合わせを行いました。


家庭で魚を捌くとの事なので、鰺などを想定しますが、多少ラフな使い方
も想定して、強めの糸引刃を入れてみたりと小刃を合わせました。


改良研ぎで仕上がってしまった包丁だから・・・そないに切れないやろっと
思ってたら危険なほどに食い付きます。 白二鋼みたい!

ミラクルエッジが付けれそうな粘りとコシがある刃先・・・。


改良研ぎにしないで本霞、せめて霞にした方が良かったんちゃうの??
モッタイナイ。。。

この出刃は刃先を指で押さえると吸い付くような感じがあります。
土井さんの包丁も同じような感じを受けた事がありますねぇ・・・。

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親指で刃先を押さえると、刃から伝わってくる事が色々あります。
この状態で(押し付けて)親指をスライドさせると、ザックリ切れます。

白鋼、青鋼によって感じ方が違いますが、白一鋼は刃が数ミクロン動いただけで
ザックリ切れてしまうような感覚になります。 いや、多分切れます。。


刃の具合を知るには、良い方法でありますが、刃先を指で押さえる時は、
十分に注意して下さい!不可抗力も考えられますので、周囲にも注意!

子供が走ってきて足に激突したりして振動が加わっただけでもザックリ行くかも・・・。


話をサクっと戻して、どんな刃付けがしてあっても包丁本体の本質が良ければ
鋭く切れる刃物になります。 そりゃ~ ちゃんと歪みも取ってあって裏押しも
木砥目もカスミも綺麗に出てる方が良いですが、、包丁の原点としては、生まれ!


この包丁。。。束で見つけたのでWebShopで販売します。
良く切れますが、改良研であるので・・・。 お安くします。。 
当たり前ですが、ちゃんと歪み取りや裏押しもします。。 
どうやっても直らない物もあるので、それは出しません。出せません。


品定めして掲載しますので、気になる方はチェックを!!
ちなみに詳細は 165㎜出刃 改良霞研 朴水牛柄 です。

プロフィール

TATSUYA AOKI

Author:TATSUYA AOKI
大阪堺の包丁屋で働き、試行錯誤を繰り返す男です。

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