日々修行
しばらくブログの更新をしていませんでしたが、色々あって試行錯誤をしていました。
あるお客さんに、「本刃付けしてもらったのに、全然切れない!」っとご意見頂いた所
から始まりまして。。。。
自分なりに思う本刃付け像っと言うのがあってそれを通してきたのですが、全然切れない。
本刃付けしていない両刃の牛刀よりも切れないと!
ショックと言うか、、、何でだ???(視野狭・・(^^; っと迷宮入りすると共に、
深い意味で本刃付けって何やねん? 切れるって何やねん? っと深い谷に落ちていました。
本刃付けして切れないとなると、切れないように刃付けした事にもなるわけで
職人さんの仕事を潰した事にもなるわけで(><)
しばらく砥石に触らない日々が続き・・・。
取りあえず、悩んでる場合でも無いので、研ぎに関してのアレコレを白紙にして、
結構突っ込んで聞いて回ると共に、身近な調理師さんの意見も聞きに行きました。
調理師さんは、10人居たら10通りの意見があるからなぁ~っと言った感じで
職人さんは、俺の場合はこんな風に付けるけど。。最後は使用者が刃付けし易い
ように本刃付けするのが一番ちゃうかなぁ~ 完璧な物は使用する人しか解らない。
でも、そもそも切れないのはマズいなぁ・・・。
グルグル回って、最後に上田屋へたどり着き、一つ一つ刻むように、庖丁で食材を
切ると言う話しを伺いました。
まず、自身の本刃付け感としては、ハマグリ刃が基準になっていました。
なので、ブログや特集でも最終的にはハマグリ刃の方向への傾向が強かったように思います。
これは、包丁屋入門時に研ぎ職人さんから
「こうやってハマグリにしといた方が刃が強くなるんやで~」っと言うのが一つ!
上田師範に捌きを教わったり、師範の包丁観を聞いたり、実際に切った感覚などをでも
影響を受けている事があったように思います。
様々な意見を聞いたりして出てきた答え!
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
和包丁を使う上で、包丁に求められる道具としての宿命は綺麗な断面に切る事。
究極に綺麗な断面を得る為には、鋭い切れ味が必要であって、それを得る為の刃付けと
しては、直刃が最良である! でも、直刃にする事で刃は弱りやすい事が考えられるのと
それを維持する為の研ぎ労力などを考えた場合の妥協点が、ハマグリ刃や糸引刃になる
のかも知れないとの答えが出てきました。
もちろんハマグリ刃による包丁への貼り付き軽減や、抜けの事も考えなければなりませんが
本当に綺麗な断面を得る為には、直刃!包丁の重みで一定の速度で長い距離を使って引く事
が断面が綺麗に仕上がる事になります。
この切る品質を、営業時間の最初から最後まで維持出来るか?
それはお店の形態などによって変わってくるのかも知れませんが、究極の状態を維持出来る
包丁作りが包丁屋(道具屋)が試行錯誤しなければならない事なのかもしれません。
直刃でギンギンに研いだ包丁で、一日仕事出来る耐久性(粘り)がある事。
研ぎ込んでもシャキンとした刃が出る事(硬さ)。持ち重りを感じない重量感。そして研ぎやすさ!
究極な断面を得たいを思っている調理師さんが満足出来る包丁作り、本刃付けが出来る技術を
持たなければならないと感じています。 ただし、究極の断面も欲しいけど、猶予ある刃付け
を欲しい方もおられるはずなので、臨機応変に柔軟に考えられるようにならなければです。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
なんだか、言葉足らずの答えかも知れませんが、見えなかった事が2009年最後になって
ご意見頂いた事によって、悩んで、実感、体感して、モヤモヤしていた研ぎに関する最終系?
理想系?みたいな像が見えそうになってきました。
今回、深い所までハッキリご意見頂いたお客様にも感謝です。 そして、色々と手の内を
明かして自分の研ぎを教えてくれた職人さん。 忙しい中、親身になって現場の意見を教えて
下さった調理師の方々、突然の訪問にて、ひとつずつ丁寧に教えて上田師範にも感謝です。
まだまだ、未熟者ですが、、来年もよろしくお願いいたします。
皆様、良いお年をお迎えください。
2009/12/31 青木達哉
あるお客さんに、「本刃付けしてもらったのに、全然切れない!」っとご意見頂いた所
から始まりまして。。。。
自分なりに思う本刃付け像っと言うのがあってそれを通してきたのですが、全然切れない。
本刃付けしていない両刃の牛刀よりも切れないと!
ショックと言うか、、、何でだ???(視野狭・・(^^; っと迷宮入りすると共に、
深い意味で本刃付けって何やねん? 切れるって何やねん? っと深い谷に落ちていました。
本刃付けして切れないとなると、切れないように刃付けした事にもなるわけで
職人さんの仕事を潰した事にもなるわけで(><)
しばらく砥石に触らない日々が続き・・・。
取りあえず、悩んでる場合でも無いので、研ぎに関してのアレコレを白紙にして、
結構突っ込んで聞いて回ると共に、身近な調理師さんの意見も聞きに行きました。
調理師さんは、10人居たら10通りの意見があるからなぁ~っと言った感じで
職人さんは、俺の場合はこんな風に付けるけど。。最後は使用者が刃付けし易い
ように本刃付けするのが一番ちゃうかなぁ~ 完璧な物は使用する人しか解らない。
でも、そもそも切れないのはマズいなぁ・・・。
グルグル回って、最後に上田屋へたどり着き、一つ一つ刻むように、庖丁で食材を
切ると言う話しを伺いました。
まず、自身の本刃付け感としては、ハマグリ刃が基準になっていました。
なので、ブログや特集でも最終的にはハマグリ刃の方向への傾向が強かったように思います。
これは、包丁屋入門時に研ぎ職人さんから
「こうやってハマグリにしといた方が刃が強くなるんやで~」っと言うのが一つ!
上田師範に捌きを教わったり、師範の包丁観を聞いたり、実際に切った感覚などをでも
影響を受けている事があったように思います。
様々な意見を聞いたりして出てきた答え!
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和包丁を使う上で、包丁に求められる道具としての宿命は綺麗な断面に切る事。
究極に綺麗な断面を得る為には、鋭い切れ味が必要であって、それを得る為の刃付けと
しては、直刃が最良である! でも、直刃にする事で刃は弱りやすい事が考えられるのと
それを維持する為の研ぎ労力などを考えた場合の妥協点が、ハマグリ刃や糸引刃になる
のかも知れないとの答えが出てきました。
もちろんハマグリ刃による包丁への貼り付き軽減や、抜けの事も考えなければなりませんが
本当に綺麗な断面を得る為には、直刃!包丁の重みで一定の速度で長い距離を使って引く事
が断面が綺麗に仕上がる事になります。
この切る品質を、営業時間の最初から最後まで維持出来るか?
それはお店の形態などによって変わってくるのかも知れませんが、究極の状態を維持出来る
包丁作りが包丁屋(道具屋)が試行錯誤しなければならない事なのかもしれません。
直刃でギンギンに研いだ包丁で、一日仕事出来る耐久性(粘り)がある事。
研ぎ込んでもシャキンとした刃が出る事(硬さ)。持ち重りを感じない重量感。そして研ぎやすさ!
究極な断面を得たいを思っている調理師さんが満足出来る包丁作り、本刃付けが出来る技術を
持たなければならないと感じています。 ただし、究極の断面も欲しいけど、猶予ある刃付け
を欲しい方もおられるはずなので、臨機応変に柔軟に考えられるようにならなければです。
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なんだか、言葉足らずの答えかも知れませんが、見えなかった事が2009年最後になって
ご意見頂いた事によって、悩んで、実感、体感して、モヤモヤしていた研ぎに関する最終系?
理想系?みたいな像が見えそうになってきました。
今回、深い所までハッキリご意見頂いたお客様にも感謝です。 そして、色々と手の内を
明かして自分の研ぎを教えてくれた職人さん。 忙しい中、親身になって現場の意見を教えて
下さった調理師の方々、突然の訪問にて、ひとつずつ丁寧に教えて上田師範にも感謝です。
まだまだ、未熟者ですが、、来年もよろしくお願いいたします。
皆様、良いお年をお迎えください。
2009/12/31 青木達哉