家庭用包丁再び・・。


今日もまた、就業間際に駆け込みで家庭用包丁の研ぎが舞い込みました。

業務用の包丁を家庭用に使っているワケでは無いので、研ぐのが大変!

1ヶ月2ヶ月ソコソコの切れ味を保持しよと考えた家庭用包丁は、
硬く薄く鈍角な刃付けにしているように思います。
*鋼材に合わせて切れる角度で研ぎ上げてある。

この鈍角部分の刃が無い状態から研ぎに掛かるので一苦労なのです・・・。


これまで、荒砥を敬遠する事が多かったのですが、昨日の薄刃で使用した事
もあって、#220からスタートしてみました。


どんなに硬いと言えど、荒砥の研磨力は凄くバンバン研げてくれます。
しっかりカエリを出して、中砥で整えたい所を、一気に#3000まで飛んでみました。

すると意外にも!良い感じに仕上がりました。。

荒砥の目は少しだけ残りますが、鋼材自体が硬いので?研ぎ目は薄く浅く!
#3000で十分な感じの仕上がりになりました。 #2000が理想かも??

めちゃんこ掛かる刃になってるので、切れ切れ感MAXです。


和包丁を研ぐように、滑らかな刃を付ける事も可能なのですが、家庭用の硬い
三徳包丁などの場合、これぐらいの方が総合的に良いかもデス。。
↑楽してるワケじゃ~無いんです↑
 
炭素鋼の包丁だと、ピカピカに研ぎ上げた方が錆びにも強くなって良いデス。
ちょっとの研ぎ目残りでも、うっすら錆びてきますし・・・・。


これは、刃の再生の為に荒砥を使ったので、普段の研ぎは中砥で十分だと思います。
毎回荒砥を使うと包丁がドンドン減って小さくなって行きますので注意!!


業務用の包丁を家庭で使うのか!
家庭用の包丁を家庭で使うのか! で、研ぎの頻度や研ぎ方が変わってきますね。


薄刃研ぎ直し

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河豚天丼です。。。もちろん上田屋の逸品です。

超旨かったですが・。。最近食べてばかりのブログ記事な気がするので、
包丁屋的ブログに戻るべく修理で預かった「鎌型薄刃」の欠け研ぎ直しを少々・・・。


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冷凍食品を切ってしまったのだと・・・。
片刃の薄刃では太刀打ちできません!


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「おやっさん」との絆

昨日、上田師範よりお電話を頂きまして、、、「おやっさんトコ行こうか?」っと!


上田師範には二人、越える事の出来ない親方が居るそうで、その一人寿司屋修行時代
にお世話になった、おやっさんのお店に行きました。


上田邸へ迎えに行き、一緒に車でGO!!


道中、おやっさんについての情報や思い出話しなどなど、遠足に行く子供のような
笑顔をテンションで話す師範をみていて、「めっちゃ楽しそうやん!!」って(笑)
いつもの数倍口数が多いのです。


凄いなぁ~っと日々思っている上田師範の師範はどんな人?
こんなにワクワクしてるのは、どうして??


師範:「そこ曲がったらおやっさの店やで~ほらアレ♪」

遠くからでも解るチカチカしたネオンサイン(^^; お寿司屋さん??ですよね?
看板道にはみ出してますが・・・。(笑) アピール強です。。


ワクワクしながら入店!

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牛刀の研ぎ

今日は、昼前の少ない時間を使って牛刀を研ぎました。

家庭使用の為、写真のように切れない刃になって預かりました。

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この状態になる前に、仕上砥石を当てると中砥石を使わなくてもOKなんですが
切れなくなるまで使うのは一般的ユーザーでございまして・・・。


ココまで刃が白くなる(白く光る)と中砥石でチョイチョイっと研ぐ必要が出てきます。
もちろん中砥石の方が研削力があるのと、刃の再生を行うので庖丁が減ります!


注:仕上砥石でも戻せますが、時間が掛かります。潔く中砥でやった方が良いデス。。


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刃先は鋭角にしたので、白くなっていません!
白っぽく見えるのは糸引き。。

硬度の低い洋庖丁に糸引きの効果は絶大で、硬度が増したような効果を得る事
が出来ます。 (厳密に硬度は同じですが、構造上強くなる感覚。)

また、糸引きを上手に入れる事で、糸引いた部分だけのダメージで止まる事も
多く、次の研ぎは糸引を再生するだけでOKな場合があります。
欠けたりしたらOUTですが・・・。


今回は、800番中砥 6000番仕上砥 の2つで研ぎました。
800の目を6000で均す感じに研いだので食いつきは抜群です。
庖丁も180㎜なので引っ掛けてザックリ切る方が良く切れるかと。。。
遊び無く切れる感じですね! 


今日は、そんな家庭使用向けの研ぎでした。。


研ぎ重要性順位


鍛冶屋さんが打った庖丁を研いで刃を付ける刃研職人さん。

作り手が重視する研ぎの重要性に順位を付けてもらいました。


1.裏
2.平
3.切刃


なんと、ザックリな順位ですが、

1.片刃の場合は包丁の特性や構造的に裏面が綺麗に出てないと根本的にダメ~。。

2.次に平が綺麗に研げていないと、シノギが立たない。

3.切刃の角度や作り方は、切れ抜け、強度に影響してくる。


っと言う感じです。



シノギは切り刃で立てるんじゃなく、平をちゃんと作ればシノギが立つ!
また、平の研ぎ上がり次第で、包丁の形状が変わるのを防げる!!!



裏も重要だけど、平も重要!



これを細かく解説すると、使い手が求める事と作り手の思いが交錯する
ので、またの機会にゆっくりと!

牛刀の先抜け

いつも使っている牛刀の抜けが悪くなってきました。
↑料理人みたいな事言ってますが・・・

元々の切刃を維持しながら研ぎ続けると、刃が厚くなってきます。
刃が厚くなると抜けが悪くなったり、実際の刃先が食材を捕らえる前に、
厚みが掛かって切れない感覚に落ち入ったりします。。

これを解消する為には。。。新しい庖丁を買いましょう(笑)
新しい庖丁は、良く研ぎ抜けてま~す!!
↑極めて商売気マンマンな解消法↑


・・・はい、次に進む・・・。


解消消するには、刃肉を研ぎ抜く必要があります。
実際切る刃では無く、抜けて行くブレード自体を研ぐのです。

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作り手から使い手へ

今日、鍛冶屋さんとお客さんからの意見や要望について
ちょっとだけ突っ込んだ話しをしました。


鍛冶屋さんとは、硬さ、粘り、厚み、バランス、形状、鋼材 そんな事を
良く話すのですが、今回は研ぎにつながる話しを聞いてみた所・・・。


これから発表する新製品を研ぐ刃研屋さんと、今日話した鍛冶屋さんとの
意見が完全一致!  「あ~??? 何が一致したんや?」っと思う方も
居られると思いますが、使い手への思いやりによる製造過程の狙いが一致。


鍛冶屋として作業を越えた考えで、結局お客さんが使う時に「どうなの?」
って事を一番に考えた庖丁造りであります。
それは、硬さや粘りの鋼本質な部分だけでは無いコトデス!


刃研屋さんの思いと鍛冶屋さんの思いが一緒になった場合、うまく連携
して行くので、より良い庖丁が生まれてくるように思います。

そもそも堺は分業で、良い物が出来る傾向にありますが、次の仕事(職人)
のコトを考えたりする傾向は少なかったりします。
でも、目指す所が同じだと、同じ方向へ向かうので、良い物が出来る!


物を造り出すって、いいなぁ~~。。料理を作る料理人さん達もいいなぁ~。。
でも、そこに達するには色々あって大変だったんだろうなぁ~。。


3日連続本刃漬け。。

お漬け物のようなタイトルです。。


あらゆる種類の庖丁を3日間連続で本刃付けしました。

使って頂く状況や、用途などを想定しながらの研ぎですが、
かなり有意義な時を過ごす事が出来ました。


合計5本の本刃付け、4本は鋼材が違う柳刃、1本はINOX出刃。

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銀三鋼と白二鋼の柳刃

研ぎ上げてる職人も違うので、それぞれの研ぎ構造の特徴を感じながら
本刃付けしました。 研ぎ易い物もあれば、テクニックが必要な物も!
研ぐ事を考えて研ぎ上げた庖丁なのか? 使う事を一番に考えて研ぎ
上げた庖丁なのか? そんな事が良く感じられました。


使う事を一番に考えた庖丁ほど、研ぐのが難しく、平面で研ぐ理論から
外れていて、研ぎ手が工夫しないと形状維持出来ない。
↑この研ぎを動画で説明しようとしています。↑

きっと、事情を説明すれば、誰でも理解が出来ると思うのですが、その説明を
するのが難しい。。。 文章だけじゃ???が並ぶカモ。


研ぐ事を考えて研ぎ上げた庖丁は、形状が変わりにくく、狙った部分を研ぐ事が
出来るようにも感じました。知らない間に、別の所が研げてしまった(><)っと
言う事が無い感じでしょうか・・・。本刃付けする事を前提にしているように思う。



最近は、切れ味(砥石と庖丁の相性)よりも、庖丁の抜け(通り)が気になっていて、
本刃付けした庖丁で、試しに発泡スチロールを薄造りしています。

発泡スチロールは、硬くかなり弾き返してきますが、切り刃の構造を感じる事が
できます。切り刃の幅、厚み、角度によって抜けが全然違うので、目で見えない
抜けを感じる事が出来ます。

庖丁研ぎのは、切れ味よりも切れ抜け作りの方が奥が深い。


こりゃ~エエわ~~ って思う切れ味+抜け感覚が出た時は、庖丁が抵抗無く
抜けてきます。 切る角度によって、操作出来ると思うんですが、そういう以前に
歴然とした違いが出てくるのは確かな所です。


切っ先に向かって切れ味が駆け抜けるように抜けてきます。


刃をしっかり保って、刃を極端に薄くする事無く抜ける強い刃に!
↑歯磨き粉の宣伝みたい(笑)↑

この事は、ハッキリ掴めて居ないので数年後にゆっくりと。。。


研ぎに関するテクニックは、ちゃんと自分でまとめて、動画と文章でお伝え出来ればと思います。



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職業 「プロの料理人」

NYで働く寿司職人太田さんが、日本への帰国を機会に、堺酔心と上田屋に来られました。

これまでメールで沢山やりとりして居ましたが、実際に会うのは初めてデス! ドキドキ(^^)


酔心では包丁柄交換や包丁を色々とご覧頂きまして、NYでの包丁事情や白疾風の事などに
ついて色々と伺いました。 酔心で過ごしたほとんどの時間、包丁を眺めて居られて、道具に
対する真剣さ、妥協の無さを感じました。


「めんどうなお客でしょ?」っと言っておられましたが、納得して購入しないと仕事で包丁を
使う度に、"コレなぁ~"っと思わなくてはなりません! いい包丁は5年7年と使う事が出来る
ので、1時間、2時間掛けて選ぶことは、後の5年7年の快適さに繋がります。

商売の事だけ!考えれば、1.2.3~で売れると良いのかも知れませんが・・・。


柄を交換した白疾風も、綺麗に研がれていて大切に使って頂いていると感じました。
偉そうな事は言えませんが、包丁を見ると何となく色々な事が見えてきます。
研ぎ方が~、などでは無く 料理人としての道具への思いでしょうか。。。
土井さんに、「こんな風に使ってくれてますよ~」って見せたら喜ぶだろうなぁ~。


上田屋へも行きたい~!! っとの事でしたので、 一緒に行ってきました。
最初は、美味しいものを食べるだけ・・・ のハズだったのですが・・・・・・・・。


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霞作り

霞庖丁研ぎをしていて、いつも思う霞部分の作り方。。

普通に1000番の中砥で研げば霞んできますが、問題は切っ先カーブの霞作り
カーブを維持しようとして研ぐと、必ず写真のような研ぎ跡?研ぎ筋が入ります。

100401-1.jpg
注)写真の上の白線は、上から書き足しました。。

この線が入るのは、平面の砥石でカーブを研ぎに行くので、カーブを意識して
研ぐ場合、必ず出来る研ぎ線なのですが、これを消したい!! 霞を綺麗につなげたい!
っと思う方、居られると思います。

この方法ですが、砥石の泥をクッションにして撫でるように中砥で研ぐと線が消えます。

もちろん、切り刃の下地が綺麗に研げているのが条件ですが、、、

最後の化粧研ぎだけならば、軟鉄を優しく砥石の泥で研いであげると綺麗に霞ます。


砥石の泥ですが、もう~~~トロトロな感じの泥です。 研ぎまくって出る砥石の泥
を頻繁に流さないで、最後の仕上げに使用します。

でも、あまりにトロトロ過ぎると、砥石と庖丁の接地面が真空状態になって危険です。。

100401-2.jpg

上記写真を撮るべく、ダッシュで泥出しして研ぎましたが、泥足らずですね・・・・。
研ぎ筋が残っています。。。 この状態からもっとドロドロで研げば綺麗な霞になります!


切れ味にあんまし関係無いんですが、こだわりある方はお試し下さいませ。。
ちなみに、霞にすると錆び易くなると思います。。 


じゃあ、霞じゃなくて鏡面風にしたい!! って方も居られると思います。

これはもっと大変!!時間が掛かる作業です。軟鉄も砥石によっては光ってくるので
ゆっくりゆっくり研いで・・・磨いていくと砥石だけでも光沢ある切り刃の庖丁になります。

その砥石ですが、軟鉄の状態によって変わるので具体的な品名は言えません。。


光らせる場合、泥は霞ませる原因になるので、こまめに泥を流して下さい。


追伸: 叩いてしっかり締めた庖丁(軟鉄)ほど良く光ります。軟鉄も詰まって硬くなります。
    硬いほど、光易いと思うので参考までに!! 
 
プロフィール

TATSUYA AOKI

Author:TATSUYA AOKI
大阪堺の包丁屋で働き、試行錯誤を繰り返す男です。

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