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水本焼と天然

青二鋼本焼の包丁を天然砥石で小刃合わせしてみました。

解っていたけど、容赦無く切れる感じになります。
もちろん、人造の北山やG-1でも鋭いエッジを作れますが、ちょっと違う
感じの切れ味を得る事が出来ます。

包丁を切れるようにするのではなく、包丁が切れるようになる微妙な感じ。。

101028.jpg

コレ、で焼いた包丁だと、違う結果になると思うのです。
天然よりも、人造砥石の方が良いエッジが得られるかも!!

良い切れ味や刃の感じ方は、個人の感覚に大きく左右されるので
これが最高だ!ってのは言えませんが、僕の感覚では、水本焼に天然砥石が良いと思いました。

今日の最終小刃合わせ用の天然砥石「中山合砥」
基礎的な小刃は、S-1で作りました。

S-1

今日は、S-1で銀三鋼の小刃合わせをしました。

棚の中でかれこれ5年は寝ていたであろうS-1君を出して使いましたが、
コレ!G-1よりも刃当たりが柔らかいのに鋼を光らせる力がありますね。

この砥石で、研ぐとピカピカに光りますが、やっぱし滑る感じがする。。
でも新聞紙は面白いように良く切れる!! 紙を切るならコレでOK。

食材に掛かって切れ込むように刃を付けたい場合、ケミカルな砥石で
ちょっと触ってやると、性格が変わったように鋭くなる!!

そのついでに、白二鋼の柳刃もS-1で小刃合わせしてみました。
こっちは、納得の切れ味を出してくれます。 爪にも指紋にも良く掛かります。

主に白鋼(白二、白三)を好んで使われる方は、S-1かG-1かで十分な
切れ味を得る事が出来るように思いますが!

G1

ちょっとした待ち時間があるので、メモ的な感じで。。

キングのG-1って砥石がありますが、この砥石を#200ぐらいの荒砥で面直し
して、泥を綺麗に流して使うと、硬いステンレス鋼が良く乗ります。
(目詰まりしない感じなんかも!)

シャプトン社の砥石と比べると、研磨力に物足りないと感じるかも知れませんが、
刃当たりが柔らかく、天然砥石側の人造砥石を感じさせます。

天然砥石側にあるので、ステンレス鋼だと滑る感じが少々あります。

やっぱり、合金(ステンレス鋼)にはケミカルな砥石がマッチするように思う。。
ただ、滑らかな研ぎ味は天然的なG-1のが好きかな~。

待ち時間終了! 業務に戻ります。

研ぎの達人


天才肌と言われている研ぎ師(刃付屋さんじゃない)の方が研いだ包丁を見た。


これは かなり 良い勉強になりました。

この研ぎが万人に通用すると言う事では無いと思いますが、

切れる、切り離れる、切れ抜ける に関しては抜群の研ぎかと感じたのです。


久しぶりに包丁の研ぎを見て感動しました。


天然砥石の枠

人造砥石が砥石業界を騒がせている現代でも、刃研ぎ職人さんの工場では
縦に回転する天然水砥石が存在します。

人造砥石の方が遥かに効率が良く、良く研げるのに!
回転する砥石なので、荒砥石の部類に入るのですが、荒なら尚更早く研ぎ
終えたいと思うのにも関わらず、場所をとってズドンと天然砥石が居座ってます。
(置いてない工場もあると思います・・・)

鋼との当たりが良いので、今でも使っているそうです。

この天然砥石が無くなったら研ぎ屋を辞めるわ~って言う方も居るぐらいなので、
それほどに、無いと困る?ある方が良い仕事が出来る天然砥石の必要枠なのでしょう。


そんな事を考えながら、会社にて人造中砥石で研ぎ込んだ包丁を、青砥で慣してみた。
全然研げませんね・・・。
だけど、研ぎたい所を狙ってやれば、研げてくれます。
そこ以外は大して研げない!! 研ぎたい所を選べる印象を受けました。


天然砥石の状態や、砥面などの具合もあるかと思うのですが、ちょっとダケ~っと
思った時に、使えるんだな~っと改めて実感したのです。


そんなに研げないし、当たりハズレある天然ですが、やっぱり必要ですね。


補足:今回の天然砥石は、中砥や荒砥レベルのお話です!


追伸:フグ天丼&骨付フライのチケットをゲットしました(^^)


職人と未来を話す

今朝、研ぎ職人さんが会社に来た。

頼まれ物を引き取りに来たのですが、話すのが大好きな職人さんでもあり、
いつものように、包丁の事や若い職人さん、若い調理師さんの事、これから
の刃物産業?についての事などを語りました。

僕は、まだまだ経験も浅く引き出しが少ないですが、堺の刃付け職人衆の中
でも重鎮となる職人さんの意見や理想、そして現状についの話は大変勉強になりました。

そんな話の流れの中で、その職人さんがするハズだった柄付けが僕に回ってきた!
「じゃあ、コレ柄付けしといてや!」 「うんうん、これも勉強!」っと言われる
がままに、昼から70本近い舟行文化包丁を柄付けしました。

純正堺生産の包丁ですので、作りがしっかりしておりまして。。。中子も厚く太く、、
既製品の柄では、うまく挿げる事は出来ず、、あれこれ柄の穴を焼きながら作業しました。

ホント、作業効率がメチャクチャ悪いんですが、柄付けしてしまうと”しっくり”くるバランス。

13時から始めて16:30時までカンカンやってました。。
(途中出荷作業などもあったので、通しではありません!)

和包丁。。目に見える所と柄の中で見えない所で、バランスを取っているのだと実感。
効率良く組み立てる為に、作るんじゃなくて、出来上がった時に良い感じになるように
作るのが刃物/道具を作る時のキモになると思う今日の一日でした。


ああフグ天丼が喰いたい! 夜中の達哉でした。

試し研ぎ


名古屋の「河合刃物研ぎ店」さんより、試し研ぎしてみて~っと砥石を預かりました。

101015.jpg

一つは、三河白と印鑑の押された天然砥石と 高弟と言うFSK社が作る人造砥石。

三河白、、白名倉?っぽいような、感じの天然砥石で単体で使うには使用方法を
選ぶのかなぁ?っと個人的には思いました。天然は、感じ方が色々なので詳しくは
河合さんにメールするといたしまして!


高弟
この石は、職人さんからも河合さんからも噂を聞いていましたが、使う機会が無かった
のですが、この度、お借りする事が出来たので、研がせて頂きました。

FSK社のWEB

まぁ~とっても良く研げますわ! メチャクチャ良く研げます。
研ぐと言う事に関しては、ピカイチかも知れません。。

ダイア系の砥石で、ダイアモンド含有率が多めな感じです。職人さんも同じ意見でした。

とっても良い砥石ですが、個人的にはもう少し馴染む感じが欲しいデス。。
お借りした石は#1000との事なので、他の種類なら滑らかなのか?


砥石も包丁も、好みが色々あるので、コレは素晴らしい!!っと言い難いのですが、
自分に合った、砥石や道具を見つける事が出来たら素晴らしい!!っと思う、この頃です。

研ぎ修理

今日は、朝から包丁の研ぎ修理が多くて沢山研ぎました。

様々な包丁が集まってきたので、なかなか楽しい研ぎを行えました。

特に家庭用包丁は、脂っぽさでコテコテで錆もチラホラでしたが、
錆トールなどを駆使して磨くと綺麗になりました。ただ黒打の包丁
だったので、黒っぽさは軽減しましたが。。。

気分次第で、砥石を色々変えて研ぎあげてみましたが、#2000あたりの
砥石があると重宝しますね~。 あともう少しだけ刃を伸ばしたい!
っと思った時にあると有り難い。

家庭用の包丁で、使う事だけを考えると#2000の砥石がベスト!
完全に切れなくなる前に使うなら、これ一個でオッケーですね。

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話は変わりますが。。。研ぎ修理で思った事。。
しっかり叩いて作った(いわゆる締まった包丁)は、若干錆びの進行が
遅いかも! あんまし叩いてないであろう包丁ほど、錆びが浮きやすい。

特に!軟鉄部分の錆び浮き加減は、コレが当てはまると思う。

同じ砥石で同じように研いでも、錆びの出方が違うかった。。
錆び易い方は、密度が薄いように感じました。

念の為ですが、、結局錆びるんですが、締まった包丁の方が錆びが浮く
までの時間的猶予があるだけで、ある一定期間を過ぎると同じような
錆び具合になると言う事であります。

==============================

最近、大きい砥石(水砥)が欲しいです。
機械や設備を含めて100万円ぐらいするんかな?


包丁研ぎは、終わりが無いので終わり時を決めないとダメですね。。
一つ過ぎれば、また次の一つが見えてくる・・・。



衛生管理。


調理師さんが、絶対に守らなければならない事は、食中毒などを出さない事と
聞いた事があります。極端な話し美味しい料理を出す以前の問題なのかと思う
のですが、最近、、包丁を漂白剤に漬け込みしたり、硫酸水?に漬け込んだり、
消毒液に漬け込んだりして、錆びた!変色した!と相談を受けます。

和包丁に親しんで居られる方ならば、包丁を漂白剤に漬け込む(数時間)など
は考えられない事かと思いますが、そんな事があるようです。

お店の方針として、漂白剤や薬品水に漬け込む事が決まっているならば。。。
その薬剤にマッチした鋼材を開発するしか無いのかと思うこの頃です。
そういう鋼材はアレかな?っと思うのがありますが・・。(^^;

将来、無菌室で調理する事があるのでは?と思わせるほどです!!!

世間が神経質になったのか? それとも現代人が菌に弱いのか?
僕が子供の頃は、3秒ルールってのがありました。 今はもう無いんかなぁ~

秋刀魚

昨夜、秋刀魚を捌き、刺身にしてみました。

近所から頂いた良い秋刀魚だとの事で、数匹の中でも良さそうな感じの
物をチョイスして捌きました。

先日、上田師範に超丁寧な大名おろし?を見せて頂いたので記憶の糸を
手繰りながら挑戦してみました。

良く研ぎ込んだ出刃があったので、それを使用しましたが、秋刀魚や鯖
とかの身が柔らかい魚ほど、捌くのが難しく切れる包丁の重要性を感じます。

ことのほか包丁は良くきれましたが、僕の腕に冴えと切れが無く・・・。

見るのとするのでは違うんだな~っと、いつもの事ながら実感。

でも、秋刀魚は旨かったです!

天然砥石


久しぶりに、天然砥石を使って包丁を研いでみました。
最近は、銀三鋼などのステン系を研ぐ事が多く、天然を使う機会が減ってました。

ふぐ引包丁を研いだのですが、刃を薄く研ぎ上げて行くには研げ過ぎない天然合砥が
使いやすく感じました。人造砥石も、効率良くて良いですが、研ぐ時の力配分で調整
するのも難しく感じるのは、未熟なせいか・・・。

後ちょっとダケ、って時に天然は意外といい感じです。

切れ味云々より、研ぐ道具としての天然砥石について書いてみました。



もう、10月ですね・・・・。
ブログ更新すべく、数回書きましたが、何だか壮大な内容になりがちで消したり
書いたりの繰り返しをしてました。 あんまり深くなるとブログのサイズじゃ無く
なるような気がして^^;



プロフィール

TATSUYA AOKI

Author:TATSUYA AOKI
大阪堺の包丁屋で働き、試行錯誤を繰り返す男です。

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