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研ぎ水


庖丁研ぎに使う水は蛇口から出る水道水です。

本刃付けなどの研ぎ工程で、たまに荒砥を使うと荒砥の粒子が研ぎ用の桶
に溜まって、その後の中砥、仕上げ砥を使った時に悪さをします。

ギ~っと感じて、ギャ~っと思う。。

なので、荒砥を使った後の本刃付けは、桶の水を入れ替えます。
っと言うか流水で綺麗にあらって、新しい水を桶に入れます。

あんまり気がついて無かったのですが、研ぎ中、庖丁が異様なほど錆が浮く
事がありました。 砥石か?庖丁か?? っと考えていたのですが、
「鋼は錆びるからだろ~」っと思ってました。

で、、今日も本刃付けがあったので桶の水を換えたのですが、水があまりにも
冷たかったので、ヤカンでお湯を沸かして、暖かいお湯を桶に入れてみました。

今日も白二鋼の錆びる鋼を研いだのですが、錆など一切出ない!
暖かい水で研ぐで錆びないのか? 


今頃になって、思った事ですが、水道水のカルキ(塩素?)が錆を誘発してるのかも!
水を入れ替えてスグの時は、塩素が抜けてなくて反応してるのかも知れないと!

水を沸騰させると、カルキが抜けると聞いた事もあったり。。


金曜日など休み前は水を入れ替えるのですが、月曜日にその新しい水で研いだとしたら
塩素は飛んでるとと思うし。。。 ←金魚の水替えみたい(笑)


絶対では無いけど、思い当たる事がワラワラ出てきた。


今日、本刃付けしたので、明日は寒いけど水道水だけで何か研いでみて様子をみて
みようと思います。 研ぎ中の錆発生がカルキの影響だとしたら、対策できるやん!!


伝家の砥石??

研ぎ職人さんに頂いた、天然砥石を使ってしまった(^^;

2011-1-31-1.jpg

とってもBIGなヤツですが、良い仕事してくれます。

写真から推測できると思いますが、荒~中に位置する#600~#800粒度です。

本当は、職人さんが砕いて練って使う石なのですが、

「達哉くん、砥石好きやったらコレ持って帰り。。」っと頂いた逸品です。

職人さん曰く「たぶん、、生きてる間に使い切らないやろから!」っと。。。

この石は、直接「刃の切れ味品質」に影響する事もありませんが、軟鉄には
とんでもない影響を与えてくれます。 軟鉄が浮き上がってくる感じ!!!

外観の話しになってしまうのですが、、化粧研ぎなどには抜群の威力を発揮します。
しかも!!天然砥石全般に言える事ですが、この石で研いで放置すると軟鉄色に
深みが増してきます。

柔らかい石なので、モロモロと研げますが、研ぎ汁(研ぎ粉)を洗い流すのが
勿体ないと思うほどに、素敵な砥石であります。

#800と言えども、砕けて∞になる感じ!
乾いた粉を触ると、きな粉のような滑らかさデス。

研ぎで出た泥が砕けて細かくなる、、天然砥石の特徴そのものですね(^^)


使ってこそ砥石! 使ってこそ庖丁! なんですが、コレは出し惜しみ系で(笑)

気分転換!

今日は、白二鋼の小刃合わせをしました。

いまや定番となった北山が、何者かによって激しく目詰まり
させられていたので、目の前にあった超セラ#5000を導入してみました。

久しぶりに使うので、軽く面直しをして砥石を一皮剥いて研ぎ開始、、
”どーせ面直しするなら北山もすれば良かったと思いつつw”

感想、、 面白いように良く研げる!でも研げ過ぎる(笑)

良く研げる=ノリシロが無い感じなので、キツイなぁ~っと感じました。


硬い石なので、しっかり鋼を受け止めてしっかり研磨するので、鋭いエッジは立ちます。
久しぶりにニヤリとする小刃合わせが出来ました。

皮引きが難しいやろなぁ~っと言う刃です(笑)

北山のように、絡めとるように研げる砥石も優しくてイイですが、ガツンっとくる
超セラも熱い感じを受けました。 

それにしても、白鋼系は素直です。
研ぎも、使うのも、造るのも、一番個性が現れる鋼材かも知れません。

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ナニワ研磨、超セラ#6000と記載していましたが#5000の間違いでした。
先ほど、訂正しました。

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刃付け職人の仕事


鍛冶屋さんの話も興味深く面白い事が沢山ありますが、
我々(調理師さんや趣味で包丁研ぎをされる方、僕も!)が最も感じ易いのは研ぎの部分です。

すべての研ぎ職人さんが同じではありませんが、ある職人さんに、気を使う割合を
聞いてみました。言い換えると1本研ぎ上げるのに必要な箇所をざっくり工賃別にしてみました。

研ぎ上げるのに歪み取りなんかもありますが、それは当たり前とした形での割合。

裏50% 平40% 切刃10% 

裏は、比も含めて包丁作りの際に、研ぎ屋さんが綺麗に出さないとユーザーではどうしようも無い。
いわば、刃付け職人しか研ぎ出せない部分であります。

平はシノギ筋を綺麗に立てる、形状を維持する為に重要な部分です。

切れる事に一番関係する切刃は、シノギが綺麗に立てば自動的に出来る部分。

この切刃は、個人別に好みもあるので、ザックリ仕上げた方が良いのかも!!
切刃部分が、ユーザーが自分に合わせて研ぎだす部分であります。

平や裏は、ユーザーがどうこう出来る範囲を超えてる!

って書くと、そんな割合なんか~~  っと思われても困るのですが、
全部の部分を、一生懸命仕上げているには変わりありません。

使用者が、触れない部分だからこそ!自分(職人)の技術が発揮される
部分で、気をつける割合が、こんな感じです。

平と裏がキッチリしていれば、あとは切刃や刃先を丁寧に研ぎ上げるのみ!
そこを研ぐ事に集中できますよね~。

家に砥石


ふっと、、家に普通の砥石が無い事に気が付きました。。。
庖丁は沢山あるのに、それを研ぐ石が無い(^^;

100円均一で買った石があるんですが、コレが速攻目詰まりして
直ぐに何をやってるか解らない状態に・・・。面直したら研げるん
ですが、10往復したら目が詰まる。。しかも仕上げ砥並の細かさ。。

会社へ来れば砥石があるので、家から持って来て研げばいいの
ですが、台所で庖丁を使ったりすると、あまりの切れ無さにムズムズ
しちゃう! 砥石があれば~~ 何とか出来るのに~。
”っと言うか、この庖丁で料理をするオカンは凄いのかも。。”

って事で、研ぎ場に転がっている薄くなった石を持って帰る事にしました。

このブログを見てる方の家庭には、砥石があるかと思いますが、、
一般家庭に砥石は、あまり無いのが現状でしょう。研ぐのが難しいと
言う点もあるかも!! 

簡易シャープナーがあるぐらいかなぁ~。。便利ですけど、あの抜け
が作れないですよね~。 って思うのですが、ホームセンターで売ってる
電動研ぎ機みたいなのが気になって仕方が無いです(笑)


天然の硬さ


天然砥石は同じ物が二つとありません。
木っ端が良かったから~ とて、、同じ山の形成された30型や40型の
砥石を買っても、全く同じな事もなく、「だいたい」の世界であります。

研ぐ庖丁によっても、色々あるのでハッキリとは言い切れない部分もある
のでありますが! 結果だけは書く事が出来ます。

で、先日硬い白二鋼の庖丁に、柔らかい日照山を当ててみました。
研ぎ汁や研ぎ味も抜群で、さぞしエエ刃が付いただろうと思ったのですが、
それが、全然ダメダメ。。。砥石の粒度?研削キズ?が鋼に届いてない感じ。

これなら、人造の石のがよっぽどエエ刃が付くだろうと・・・・。

しかし、ど~しても天然で合わせたくて硬い石で合わせてみた所コレが良く
なんや面白ろいなぁ~っと。。。

砥石もある程度硬さが無いとアカンのか? 
そもそも、今回使った柔らかい砥石が、鋼の硬さに負けたのか?

硬い鋼には、ある程度硬い砥石で、鋼を受け止めて研削して小刃なりを立てて
やる事が重要なのかも知れないと感じたのです。

職人さんは硬い砥石がエエと言うのはそうゆう事?
硬く細かい砥石がエエと言うのはそうゆう事?

いずれにしても、糸引きを入れてやったので、ベタ研ぎで静々と研いだら
違う結果が出るようにも思うんですが・・・・。


そう考えると、人造砥石は強引な感じがする時もあるけど、安定してますね。
でも、天然でバシッと合った時のソレは人造には出せない。。。


そんな事もあるんだなぁ~ と言った感じの記事でした!


2011


おめでとうございます!

2011年も、色々な事にチャレンジして行こうと思っています。

本年も、宜しくお願い致します。


プロフィール

TATSUYA AOKI

Author:TATSUYA AOKI
大阪堺の包丁屋で働き、試行錯誤を繰り返す男です。

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