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東京の研ぎ師

今日で、10月も終わりです。 早いですね~。。

さて、先日の東京での報告を少し・・・。


東京で古くから研ぎをされている研ぎ師の方にお会いしました。

1時間と少しの間でしたが、その7割は釣りの話を・・・(笑)


その後、庖丁の事を伺いましたが、今現在で自分が思っている庖丁と砥石と研ぎの事と
良く似ていました。 もちろん、キャリアが全然違うので奥深さも違うのですが、目指す所?

「こうであったら良いんだろうな~」って言うのが、かなりの事でマッチしました。


研ぎを習ったり、研いでいる所を見せて頂いた訳ではありませんが、良い経験になりました。


別れ際に、ボソっと呟かれた事がありまして、これは僕自身で「どうなのかな?」っと思ってた事
を軽く指摘されて。。「あっ、そういう事か・・・」と気付かせて頂きました!


こちらは、庖丁を製造する側で、研ぎ師さんは、庖丁をお客さんの要望に合わせて研ぐ側。
違いは色々あって、思う事も違うと思うけど、目指していく場所は同じだと思いました。

そこにたどり着くルートや経験の積み方?が違うだけかなぁ~。


チャンスがあれば、また話をしてみたいデス。


あんな風に、庖丁の事をキッチリ説明して庖丁を販売している販売店は、どれくらいあるのかな?

東京なう

今日は、日帰りで東京に来ています!

営業?とゆうより打ち合わせです(^^)

鎌形薄刃によるネギの刻み方

動画タイトルに上田流とありますが、ネギを切る基本動作です。
和食調理師さんいは当たり前の事ですが、洋食、趣味で調理されている方への参考に!



なお、本動画は外国人の為に和包丁の使い方を紹介する物です。

http://www.japaneseknifesociety.com/

イタリアンシェフ、meets 和包丁!

イタリアで奮闘されているH団長の知り合いのイタリア料理の調理師さんが、日本に引き上げる
関西空港に到着って事で、酔心訪問とこれから日本で料理をするにあたり、生の魚を多く扱う
機会も増えるだろうと言う事もあり、上田屋講習会を開催しました。

基本的に、洋包丁に慣れ親しんだという事もあって、戸惑いも緊張も?ありつつ和包丁を使う
有効性、理由、洋包丁と和包丁の基本的な使い方の違いなどをメインとした講習会となりました。

2011-10-18-1.jpg

出刃の使い方、柳刃の持ち方、和包丁を使う上での立ち位置の違いなどなど!

2011-10-18-2.jpg

洋包丁は自身の中心で包丁を使う。 実際に使う洋包丁を風景を見せて頂きました!
和包丁も同じように切るポイントに中心を持っていくようですが、引き切りと言う事もあり、
半身になり、引いた肘の抜け道を確保する事が第一です。

写真では、上半身が洋包丁使いの感じ!

2011-10-18-3.jpg

少しずつ、立ち位置や懐作り、前傾姿勢などを加えて写真のように!!


僕は、カウンター越しにウーロン茶片手に見学していましたが、立ち位置や姿勢を変える事により
あきらかに、切り易そうになっていく変化を見て、切る以前に基本形が出来てないと切れない??
和包丁の特性を最大限に生かして切る事が出来ないと感じました。


なんでそこまでして、和包丁を使う必要があるのか??
疑問に思われる方も居られると思いますが、切断面が全く違うと言う事が一番かもしれません。
他には、刺身の角が立つだとか、光るケン(妻)が作れるとか!
和包丁でしか出来ないクオリティーを得られるからでしょう。

そのクオリティーが必要なければ、和包丁を使う必要はないのかもしれません。

2011-10-18-4.jpg

前に「玉ねぎ」の断面をブログで写真紹介しましたが、今回はキュウリ!
どちらが和包丁で切ったのか、、解りますよね??

この二つ、実際に食べて(舌に乗せて)みましたが、当たりが全然違う(^^; 感動!

僕だけしか感じないのか??調理師さんしか感じないのか?? と思ってアルバイトの女の子にも
実食してもらいましたが、「全然違うぅ~~」っと言ってました。

洋包丁でも、このクオリティーを出せるかも知れませんが、出す為の工程には差があります。
和包丁だと、包丁なりに切るだけでOK! 簡単に得られるクオリティーです。

これには、イタリアンシェフも「おお~~」っと。。 実際に自分で切って食べて感じるから
その衝撃には感動だったかも知れません。。  目からウロコの情報量??


世界には色々な料理、調理方法があると思いますが、日本は海に囲まれ新鮮な食材を入手できます。
日本人は、生で魚を食べようとします。言い方悪いかもなので、補足すると生で食べれるならば、
刺身で食べたいと思うと思う。 釣った魚を近所の人に進呈すると「刺身で食べれます?」っと絶対言う。

生で食べる文化がある以上、和包丁は必然で、出刃も生で魚を食べる事を前提に使うような気さえします。
”重量感とか、切れ刃角度による捌き易さとかも色々ありますが”


僕的にも和包丁の凄さ、和包丁に求められる事を再認識した、講習会でした。


今年は、あと数回ほど上田屋講習会が開催されます。
趣味で料理されている方、また和包丁に興味のある調理師さん等、お時間があれば是非ご参加ください。
上田師範に教わったからって上田流を謳え~なんて事はありませんので。。。

日本のみならず、世界各地から、様々な方が講習会に来られています!
酔心の包丁も、いっぱい置いてあるので、試し切りとかも自由に出来ます。

興味ある方は、メールでお問い合わせくださいませ!

切っ先は研ぎにくい!

刃元から切っ先アールまでの間は、普通に研ぎを行えばバシ!っとベタっと!
砥石に当たってくれます。 切っ先アールから切っ先に向かっての部分は、
ベタっと当たりにくい。。 むしろ丸刃になり易い。。

”切っ先周辺は、そもそも薄くなっているので切刃が丸刃風の方が良いと言う意見も!”


以前特集で紹介したように、切っ先アールを研げばイイ所まで行くけども、、
もっと突っ込んでバシっと研ぎ上げる工夫?を感じました。

砥石と庖丁の角度45度をキープするだけの事なんですけど、、実際やってみる
と体勢が妙な感じになってしまう(笑)


和庖丁でも洋庖丁でも同じように使えるので、今度紹介してみようと思います。

日々修行であります。

10/3に書きました記事で紹介した庖丁のファーストインプレッションがお客様より届きました。

結論から言うと、「理想とは違った感じ」となってしまいました。

最終的に、日照山で研ぎ終えたのですが、鋼材(深く言えば鍛冶屋の熱処理)との相性的な
問題もあって、人造砥石で研ぎ終えた方が良かったと反省中でありますが、お客様からのご意見
でかなり勉強になりました。

お客様より、「好みの刃付は自分がやれば 良い事です。」と言って頂きましたが、 むぅ・・・。。


砥石と庖丁の相性、 天然で仕上げて欲しいと言われた時、研ぎ方をそれに合わせて変える!

今回の事で、いくつか頭の中で繋がった事があります。
同じ事を繰り返さないように、心しなければなりません!

砥石とのすり合わせ。

今日は、いくつか牛刀の小刃を合わせました。

早く研ぎ上げて、出荷せねば!!なのですが、思い立った事があったので
少し試してみました。。

ブログでは書き切れないので、深くは掘り下げませんが、ざっくりと書くと、
最終小刃を出す時の、砥石使いです。

皆さんが、牛刀をどのような切れ味にしているのか解りませんが、基本的に
キンキンに鋭く切れる刃にするのが理想です。

刃の抜けも重要なのですが、やはり最初に食材に掛かるエッジ部分の処理が
重要で、引き押し共に掛りがあってこそだと思っています。

この研ぎ方に関しては、そんなに大した事では無いのですが文章にしにくいので
いずれ動画にて!と思いますが、砥石と庖丁を擦り合わせる(研ぐ)速さが
砥石によって違いが出るように感じました。

これは、最終的な部分の研ぎなので、普段の研ぎとは別物なのですが、ある砥石
だと、ゆっくりスライドさせた方が、鋭利になり易いとか、この砥石は、少し早めに
スライドさせた方が、鋭利になり易いとか、そういう話です。

何かしらの理由があっての事だと思うのですが、数本の牛刀で試した所違いが出ました。


MY庖丁も同じ方法で研いでみた所、あんまり鋭利な刃が付いたので、腕の毛でも。。。っと
余計な事を考えたのが間違いで腕にサクっと掛かってしまいました。。
「アカン!やっても~た!」っとゾクっとしました!
この掛かった状態で、少しでもスライドしていたら、ザクっと入ったカモ。。。(怖)

鋭利な刃=早く切れ止む イメージを持っていますが、鋭利な刃の元にしっかりとした
厚み(糸引)があれば、少々ラフに使っても大丈夫そうです。。


あ~ 今まで研ぎ過ぎてたんかなぁ~ っと思った今日の研ぎでした。

天然深し。。

今日は、柳刃を本刃付けしました。

ダイア#500 → キング#1000 → 日照山 → マルカ

砥石の使用順は、この通りです。

普段ならダイアから#8000あたりの仕上砥石に飛ぶんですが、天然で仕上げたく
間にキング#1000を加えて、霞ませる為の日照山、糸引の為のマルカと続きました。

天然は研ぐ程に砥石面が変わってくるので苦労します。
調子良く研いでいても、微小な砂らしき物が邪魔します・・・。 研ぎに影響は無いけど
切れ刃に細いラインが通ってしまう(^^; これも天然砥石の良さなのか??

中砥石に戻ってやり直し、日照山を面直しして再開したが、やはり邪魔者が。。。

繰り返すと、庖丁が妙な減り方をしそうなので、許して頂ける範囲でマルカへ!

白一鋼の庖丁ですが、どんな砥石でも良い反応をしてくれます。
日照山は日照山の掛り!マルカはマルカの掛り!マルカの方が切なく鋭い感じが出ました。

感覚としては、青二鋼のそれに近い優しい刃当たりで噛み付く感じが混ざっています。
指紋にしっかり食いついて来るので、切れる事は間違いありません!

後は好みの問題になるかと・・・。

2011-10-03-1.jpg

出荷前にもう一度チェックして、最終的な部分を決めたいと思います。

万人に受け入れられる感じを求めると、人造砥石の方がパリっと出そうです!
でも、好みがハッキリしている方だと、庖丁に合う天然砥石を探した方が心地よいかも。。。

今日時点の個人的見解ですが、天然砥石を精査する時に白鋼系で探った方が良いかと思ってます。
青鋼系だと、ぼやけるイメージが!!! 

ちなみに、僕の判断基準は糸引の事で刃の掛り具合を重視しています。(この掛り具合も色々なんですが。)
切刃(特に軟鉄)への絡みは、あまり考えていません。。
軟鉄が研げるのと良い刃が付くのは別物のような気がしています。

天然砥石は奥が深いので、色々な視点から思いを巡らせるのも良いかも知れません!!

プロフィール

TATSUYA AOKI

Author:TATSUYA AOKI
大阪堺の包丁屋で働き、試行錯誤を繰り返す男です。

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