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濃厚な集会


先日、千葉から来られた調理師さん + 刃付職人さん + 僕 で上田屋へ集会に行きました。

夕飯を皆で食べながら、色々話そうじゃないか!!の会です。


もちろん、包丁談義もあり料理の話もあり、刃付屋さんを交えての集会なので研ぎの話もしました。


前々から、ずっと思っていた事があったので、その会話を固定ビデオで録画してみました。
内容が濃過ぎて、誰に見せる事も出来ない(笑)けども、内容が深い事に間違いはありません。


必然的に、調理師チーム! 刃物屋チームに分かれて会話する事もありました。


職人「研ぎ師は、こんな風に思って包丁を研いでるんやけど。。。。どうなのよ?」

上田師範「そこまで考えてないわ~」

職人「達哉君、、調理師さんは考えてないそうですわ~ どうする?w」

ってな話を、色々な方向から談義しました。


普段から、色々な事を教えてくれる職人さんですが、お酒も入って、普段は話さない(言いにくい)
もっと深い部分までを聞く事が出来たので、僕自身も次に向かう方向を考える事ができました。
「ピー」って音を沢山入れないと!!w


その頃、上田師範と調理師さんは、フグの皮引を開始! 無限にあるフグの皮を引く技?
技術の伝達(習得)に没頭されていました。(職人さんと話てたので内容は解らないデス)
ただ、視界に入っていた感じでは、枚数が増える度に、どんどん上達しておられました!


上田師範、職人さん、ブログにコメントを下さる方々、メールで僕の商売に対する道理へのご教授、
また言いにくい事含め、ズバっと言って頂ける人々に囲まれて、幸せやなぁ っと思った一夜でした。

白一鋼水本焼 フグ引

先日、オーダーメイドの包丁が完成を迎えました。

職人さんに、「これをこうして欲しい」とか、「ここが嫌だ!」とか 僕が我儘言って
時間掛かりましたが、良い包丁が出来ました。

僕のような若いヤツのお願い聞いて下さった職人さんには感謝デス。。。
過去に違う職人さんに、「お前が使うんちゃうやろ~~」っと言われた事を思い出しつつ・・・。

で、

ちょっとだけ小刃合わせしました。 本当に少しだけ砥石に当てて刃を調節しただけ
なのですが、フッと触れただけで皮一枚・・・。

本刃付けしたら、どないなるねん??

フグと言う刃の薄さもありますが、軽く研いだだけで指紋皮一枚引くって。。。

ニヤリと出来る逸品です。 早く、現場デビューして欲しいデス。

押すの?引くの?


今日は、牛刀を6本ほど刃付けしました。

牛刀に関係に関しては、どこか掴めそうで掴めない感じがありまして、
毎回、色々考えながら、色々なルートで刃付けをして行きます。

最終的には、しっかり刃が立つんですが、そこへの辿り着き方を試行錯誤中。


そんな中でも、一つ気が付いた事をメモ的に記事にしてみます。

牛刀なので、押し切りが多いと思うのですが、押した方が良く掛かる刃と、
引いた方が良く掛かる刃の2つの研ぎがあるのかも!と感じました。

最終的には、どちらでも良く掛かる刃にするのですが・・・。

なんなんやろ?? っと 妙な感覚を覚えました。

鋸刃の方向なのか? カエリの残り具合か? 目視では刃先の違いは見えません。


特に気にする事でも無さそうな事ですが、知ってたらエエ事あるかな~っと思ってます。

展示品の白三鋼


今日は、白三鋼の包丁を本刃付けしました。

新しい#4000の砥石を試したかった事もあり、ワクワクの本刃付けです。


白三鋼の展示品ですが、結構寝ているので良く締まっています。
歪なども無く、「あ~エエなぁ~」っと思う逸品!


白三鋼なので、霞研ぎに分類されます。 シノギの立ち具合がイマイチでしたが
その辺は、研ぎで上手く整える努力をしました。

2012-2-10-1.jpg
酔心銘の辺りに、シノギのムラが有る。。これでも頑張って取りました。
一気に全部取ると、先から元まで、研ぎ減らさなければならない事もあり最小限の攻防でした。。

2012-2-10-2.jpg
「裏」
この裏を研げばどうなるものか
危ぶむなかれ 危ぶめば裏押しはなし
踏み出せばその一足が裏刃となり その一足が糧となる
迷わず行けよ 行けばわかるさ!
(猪木さんのパクリですw)
注:闇雲に研ぐとエライ事になるので、少し迷ってみて下さい。でも研げば解ります。

裏がしっかりしてれば、なんとかなるもんです。

2012-2-10-3.jpg

新しい#4000の研ぎ跡です。研ぎ方もあるんですが、鋼の方を良く研ぐ砥石かも!
普通、軟鉄の方が良く研げるもんですが、もう少し試してみる価値がありそうです。


お客さんより、G-1を持っているけど、最適な砥石は??と聞かれていまして、
こちらも、最終糸引でテストしました。 十分に掛かる良い切れ味が出ました。

白鋼関係は素直なので、相性がダメならダメ!!(包丁(鍛冶屋)の個体差はあります。)

これで、お客さんの元に旅立っても大丈夫デス。


このまま出荷すれば良いんですが、もう一掛かり出るんちゃうの?と、この包丁のポテンシャルを
知りたくなって、北山にて再糸引&裏押し! 思ってた通りの結果が出ました。

なので、この状態での発送を決定! お客さんの所に行けばG-1があるし(^^)b

G-1も北山も#8000なのです。 砥石の細かさから見れば同じですが、形成している砥材が
変わって製法が変わると、結構変わりますね。 改めてその違いを体感する事ができました。
 

後は、どれくらい長く切れてくれるかで、本当のポテンシャルが解ります。
白三なのに、結構な粘りがあったので、良いかも知れません。

お客さんの元で、活躍する事を願い箱入れを行います。


MY砥石のススメ


一昨日、上田屋にて講習会がありました。

鬼手仏心をご購入されたお客様が受講されたのですが、とても熱心な方で、
上田師範も気合が入ったのか熱心に!! 膨大な内容の情報を得られたように思います。

その会話の中で、砥石の話が出ました。


調理師さんの多くは、店置きの砥石を使っている!←僕は知りませんでした。。

この部分に僕は引っ掛かりまして、、、店置きの包丁を研いで行くなら店置きの砥石でも
良いのかも知れませんが、MY包丁を持ち込んでいるならば、MY砥石を所有する事をオススメします。


MY包丁を持つからには、自分の好きなように使いたい!自分の使い易いようにしたい!
などの思いがあっての事かと思います。

自分の思うように使うからには! 自分の好きな形状や切刃の具合を作る必要があります。


包丁研ぎにもクセがあるので、そのクセは砥石にコピーされます。
共有している場合、他人の研ぎクセが貴方の包丁にも・・・。

毎回完全に面直しをして研ぎをされるなら、問題は少ないですが、完全な面直しが出来ない場合。
根本的な減り具合を考えると、MY砥石を所有して自分で管理した方が最良です。
取り合えず、中砥石を持ってみるのはどうでしょうか! 
キング#1000などなら、そんなに高価では無いと思います。
(砥石の相性云々は別として、MY砥石推進の意味で↑)

で、 包丁屋的に考える砥石を使う順番ですが、
柳刃、出刃、薄刃と所有していたとして、全ての包丁を研ぐ場面があったとしましょう!

この時、繊細な包丁の順番に研ぐ事をオススメします。

薄刃 → 柳刃 → 出刃 の順です。 出刃は一番最後が良いと思う。。

既に、そのように研いでいる方も居られると思いますが・・・。


以上、MY砥石推進の巻でした。

墨流しって


今日は、多層鋼(墨流し)の包丁を小刃合わせしました。

これも、砥石を合わせて研いだので、ガッツリ掛かります。。
感覚的には6割ぐらいなのかも知れませんが、十分使える感じです。

使える。。。使ってみたい。。。 っと考えてしまうのですが、商品ゆえに使えません!


なので、使う事を想像してみる事にしました!

2012-2-6.jpg

研いだら切れるのは想像出来るので、切るつもりの気持ちで構えてみたりしました。
遠目に見ると変なヤツかも、、エア包丁使い状態です。

感じた事。

普通の霞と比べると重量感がある。切れる事を考えると、重みで勝手に切れ込みそうだ。
刃が薄くて鋭いだけでは、得られない食材に吸い込まれるような感じが生まれそう。

刃持ちは、使ってみないと解らない。 ただ、重みに助けてもらう分、無理に切る事が無い
ので、包丁也に使う事を想像すると、使い方による刃持ち維持が出来そうな・・・。

軟鉄部分と鋼が重なっているので、本焼きよりも錆が出やすそうな雰囲気がする。
錆なくても灰汁が付きそう。。 でも多層になっている分、本焼きよりも研ぎ易いかも。

使う面では、こんなメリット・デメリットがありそうです。

ただ、見た感じは綺麗です!

どちらにしても使ってみないと解らないので、アイケなどの包丁が出たら試しに使って
みようと企んでいます。 本当はアイケが出たらダメなんですけどね。。。

長く切れる包丁の研ぎ

僕個人としての考えですが、長く切れる包丁は良いと思っています。

どんなに鋭く切れても、それが保てなければ道具としては成立しないような・・・。


長く切れる包丁全般に言える事ですが、研ぎがちょっと難しいのかも知れません。


この研ぎを覚えると言うか、包丁の性質を知っていると、一気に解決するような事
なんですが、一歩間違えて歩きだすと、迷宮入りしてしまう。


これに反応して、研いでる人は居るのかと、思ってネットで色々調べてみましたが、
調理師さんが書いてる研ぎ関連では、理由は書いてないけど、そのように紹介してる
ブログ等を見つける事が出来ました。


私の包丁使い方師匠でおなじみの上田師範も、この研ぎしています。


いつか刃が付く研ぎをするのか? 刃を付ける研ぎをするのか?

ちょっと濁しておきます。

プロフィール

TATSUYA AOKI

Author:TATSUYA AOKI
大阪堺の包丁屋で働き、試行錯誤を繰り返す男です。

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