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まず、、砥石かなぁ


昨夜は、久しぶりの上田会でした。 
いつもの三人で飲み会です。 僕は飲まないので、運転手ですw

1軒目もそこそこに、、2軒目は現在包丁修理を預かっているお店へ行きました。
預かった包丁、不思議な感じに研ぎ上がっていて、、どうやって研いだら??こうなるの??
そんな状態の包丁です。(一生懸命研いでいる形跡はある。。)

預かっている包丁は鋼の本焼包丁2丁、INOX本焼包丁1丁ですが、ウルトラ丸刃になっていて
僕では手に負えないので、山口さんに研ぎ抜いて頂きました。
(横で山口さんの仕事振りをジッっと見て研究^^ これを僕が最終本刃付します。)

上田師範も山口氏も知っているオーナーのお店なのですし、お客さんが引いてから現状の
包丁を見せてもらいました。1本先が曲がった包丁があったので、簡単に研いで直しとこ!っと言う
軽い気持ちで、厨房に入って砥石を出してもらいました。

あ・・・。なるほど・・・。

砥石が反っております。 面直ししたとの事ですが、それでも結構な反り具合。
これでは、研げないので少しだけ面直しに掛かりましたが、そんな簡単に治るわけでもなく・・。
反りの無い角を使って、チャチャチャっと直しました。

丸刃の原因は、確実にコレ! 修正する前はもっと反ってたって事になりそうです。

もう一つ気になったのは、シノギ筋が変になる理由。修理で預かった包丁はシノギ筋が3段?3本
になっていて、何がどうだか解らなくなっていました。 これは、幅の広過ぎる荒砥石が原因かも。
切刃の幅と角度と砥石の幅の関係性はありそうですね。

いずれにせよ、この砥石で研いでいるならば、丸刃になって包丁の入りも抜けも悪くなって当然か・・・。
っと言うか、預かった包丁をビシっと仕上げても、この砥石で研がれたら本末転倒かも。


で、3軒目このお店の姉妹店へ

そのお店の板前さんもINOX本焼を使用されていますが、これが綺麗に研ぎあがっている!
使っている様子を見ても、良く切れている。

気になったので、砥石を見せてもらったら案の定、砥石のメンテナンスがキチンと出来てました。
もっと鋭くするには、こんな風に使ってみて下さい!っと伝えて帰りました。

丸刃になる理由として、砥石の反りが一番の要因かも知れません。
砥石が平面で、丸刃になるのは研ぎ方の問題かもです。

一応、実験しておこうと昼休みに軽く研ぎをしました。
ダイアでベタっと研ぎ抜いた包丁(研ぎ完了済)を、中砥石で再度研ぎを行い、砥石が反って
来ても気にしないでグングン研ぎを入れてみました。 結果はご想像通り丸刃の完成!

こんなにも刃先が喰われるのか・・・。っと衝撃を受けました。

研ぎは包丁を前に押して、引いてくるわけです。
基本押す時に力を入れているのですが、引いてくる時に、軽くでも反りの坂道へ刃先をゴリゴリ擦り
ながらになるので当然ですね。

包丁修理を渡す時、ダイアの砥石と新しい仕上げ砥石を薦めてみようかな。。

短い包丁で??


いつも贔屓にして下さる山形のお客さんから預かった研ぎ修理の包丁の
インプレ電話を頂きました。

まだ魚を切ってないそうですが刃の掛かりが、か・な・り良い感じ!らしい。

お客さんの包丁は240mm柳刃伝承です。
研ぎは、初回納品時の本刃付けから数えて3回目。

記憶が正しければ、初回は滑らかな切れ味に仕上げたような。。。
これでは、活かった魚へのアプローチがイマイチだった。
2回目、必殺砥石の番手すっ飛ばしで掛かりを強くして満足頂きました。
そして、3回目(今回)さらに掛かる刃を!との依頼。

2回目の研ぎから3回目の研ぎまでの間で、短い包丁でワンランク長い包丁の
切れを出す方法を模索していた事もあり、その手法を実践しました。
240mmで270mmの切っているような、切れを出す!でもザラザラじゃないw

この方法は、上田師範にも現在進行形で試して頂いている。
まだ、答えは返ってきていないです。。「ダメなら即電話があるハズw」

今日、山形よりインプレ電話頂いたお客さんには、実際に使用した時に、どんな
弊害が出て来るか解らないですが、、、っと言う含みは伝えました。。
手に取った感触では、かなり満足されていた様子でしたが、、、

出てくる弊害は、切れ止みが早くなるかも知れない!これだけw

もしも、この研ぎで長く切れるようであれば、引き出し1段増える事になります。

不安もあり、ワクワクもあり!です。

本刃付け見学

今日は、兵庫県からお客さんが遠路遥々来られました。

包丁お買い上げと共に、購入された包丁を目の前で本刃付けする所を見学したい!
との事で、事前にご注文頂いた一品物の柳刃包丁を研ぎました。

やっぱり写真で見ても、動画で見ても解らない所が多いようで、その確認との事。
加えて、自身の研ぎが正しいのか?どうなのか?の確認も!

基本的に包丁は切れれば正解なので、切刃がピカピカじゃなくても、エクボが残って
いても切れるならば、その研ぎは正解?包丁としての性能を満たしています。

ただ、その切れる内容を考えると、その人にとっての正解は変わってきますね^^

切れる内容は、掛かりや抜けや強度です!

これまで人に研ぎを見せる機会など皆無で、唯一ガッツリ張り付いて見られる
のは上田師範のみでしたw 師範に見られるのは怖いですよね〜^^;
見られたく無い工程(裏ワザ)は、サササっと隠れてやっちゃうんですが(爆)

さて、今回は初対面の方に研ぎを見て頂く訳ですが、なんか緊張しますねw
いつも通り、ダイアで研ぎを入れてエクボを取りつつシノギ筋を立てての研ぎです。
一度、中砥石仕上げ砥石と進んで、切刃を透かして気に入らなかったので、
もう一度ダイアに戻る事がありましたが、良く掛かる刃が出ました。
切刃の化粧研ぎだけ、巣板に頼ってしまったw

研ぎながら、普段の研ぎについてアレコレ話ながら糸引の方法などもお話しました。

お客さんに、研いでみませんか? と薦めてみましたが、
緊張するので今日は見るだけにします!っと。。

それでも、糸引だけ他の包丁で体感して頂きました。

お客さんの今後の研ぎで何かのお役に立てれば幸いです!


遠方より、堺までお越し頂きありがとうございました。


サビって・・・。

今日は砥ぎ修理の包丁を研ぎました。

サビが出ていたので、それを除去したのですが、これが奥深くに入っていて、
簡単には取れません。。。 本当ならば、刃研ぎ屋さんに出してガ~っと新品
刃付けしなければならないレベルですが、そこまで費用を掛けるのも・・・。

ってなことで、できる限りサビトールなどを駆使して除去しました。

切れ刃にも、もちろんサビが出ていたので中砥石で研ぎ取ろうっと思ったのですが、
これも無理で、結局荒砥石から根本的に研ぎ直し。

それでも、微かに形跡が残っていますが、これ以上やるとペラペラになるので、
折り合いを付けて終了しました。

サビさせない事が最良ですが、そういう訳にも行かない場合があるので、
サビを見つけたら直ぐに除去する事で奥への進行を止める事が出来ます。
これから梅雨の時期、ご注意下さい!


さて、そんなこんなで、今日は職人さん回りもしました。
池田さんの工場へ向かうと、歩道にNHKの車両&中継車が止まってます。
工場の前の駐車スペースにも、スタッフが大量に^^; 30人弱か??

車を止める場所ないやん!!っと思ったらNHKが連れてきたガードマンが居る
ではないですか!! ちょっと、車見といて下さい^^ っとNHK車両に並べて
駐車して工場へw

池田さんのお兄さんがTVに出ると言う事で、弟さんの美和氏が仕事を止めて
表に出ていました。 そこでまたもや、インサーダートークw
そこに刃研ぎ屋さんの土佐さんも加わって更にインサイダーw
自分の仕事に誇りを持っている職人さんはイイですね!

で、NHKの放送ですが、今日はリハーサルらしく本番は明日のようです。
ひるブラで生中継らしいので、お時間のある方は、見てみて下さい!
全国に放送されるのか?地域限定か解りませんw

真空なるやん!



昨日の骨切り包丁、 巣板を当てましたがベタ~っと研ぎ抜き過ぎまして・・・。

巣板に貼り付いて動かなくなりました^^; 
持ち上がるんちゃうか???と思って砥石が試したら持ち上がった・・・。

泥が原因か!と思い綺麗に洗って、余分な泥を落としたが、結果は同じ。。

逆に名倉で泥だ!っと思ったが、逆効果ですなw

仕方が無く、刃口だけ巣板で狙って研ぎを入れました。

シノギ筋から刃先まで、ベタ~っと当てたかったなぁ~。。
(見た目が綺麗に仕上がるし!)

肝心の切れ味ですが、刃に鱧の骨が掛かるとズバっと断ち切れる刃にしました。
良く掛かり、刃の入りも良いので、身のピッチも細かく出来るかも。

今日の研ぎ



今日は、新品刃付け依頼の包丁を本刃付けしました。

平がボコボコだったので、刃研屋さんに依頼して基本構造からの修正。
他社製ですが、本霞プラスの研ぎを施した包丁です。

この包丁、刃研屋さんから上がってきた時点で、すでに本刃付け同等の
切刃構造をしており、撫でるだけで刃が出そうやな!っと思ったのですが、、
やっぱり微細なエクボがあって、それを取るのに時間を費やしました。

なぜ時間を費やすのか!

2014-6-3-2.jpg

骨切り包丁だからですw  研ぐ部分(切刃)が広いと、そのエクボを取るのに全体を
研ぎ取る必要があって、柳刃や出刃のようにホイホイっと行きませんでした。

しかも、鋼材が青一鋼! 鋼部分にある微細なエクボが中々研げてくれません^^;
*硬いと言うより粘りがあって、砥石が目詰まりする印象。

あんまり、グシグシ研いでると刃が薄く成りすぎたり、均等に研ぎ抜けにくいので、
工程が増えるのを覚悟で、三角研ぎ(勝手に命名)をしました。

切刃幅の広い包丁で、たまにやるんですが。。。

1.シノギ筋部分だけ、確実に立てる。(軟鉄なので楽ちん!)
2.刃先の鋼部分だけを、研ぎ出す(青一だったので硬く粘いけど、集中的に研げるので早い)
3.シノギ筋と鋼部分の間に僅かに出来た凸を研ぎ取る(この凸を軟鉄付近に出すと楽ちん!)
4.切刃全体を研いで均一にする。

以上、三角研ぎです。 三面研ぎ?っと言う方が正しいのかも・・・。

切刃が広くなると、砥石を当たる面積が増えて摩擦抵抗?が多いので、しんどい!ってのもある。

2014-6-3-1.jpg

工程は増えますが、コネクリ回して研ぎを入れるよりシュっと仕上がるように思う。

今日は、中砥石までで、終わりです。

この次に、どの砥石を使うのかが楽しみですね!
取りあえず、巣板と中山は面直しして準備出来てます。


荒砥石には#500ダイア
中砥石には#1000人造砥石
(砥石には#1000って書いてるけど、、たぶん#800と思うw)


追伸:先月末、食中毒?胃腸炎?の高熱でぶっ倒れました。
    そろそろ梅雨時期、皆さん気を付けて下さい。食べるのが怖いと初めて思いました。

プロフィール

TATSUYA AOKI

Author:TATSUYA AOKI
大阪堺の包丁屋で働き、試行錯誤を繰り返す男です。

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