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今日の研ぎ修理


今日は、柳刃と薄刃の研ぎ修理を行いました。

柳刃は欠け取りと切刃研ぎ抜きの修理。
薄刃も切刃研ぎ抜き修理です。

柳刃は、堺の職人さんに研ぎ修理を出したようで薄く研ぎ上げられて
欠け易くなってしまったようです。

これは、職人さんが悪い訳では無く、修理依頼者との感覚の相違もあるように感じました。
包丁を作る側の修理と、使う側が求める修理との違いです。

職人さん側からすれば、しっかり切刃を研ぎ抜いて厚みを取った方が刃が良く抜けて
切れるようになると思って研ぎ上げた。←正解だと思う。

板前さんからすれば、切れ抜けは欲しいが耐久性も兼ね揃えて欲しい。←正解だと思う。

板前さんのイメージとして、ゆ~くり刺身を引いて!!っというのがありますが、
実際の現場は、そういう訳でもなく、、、しっとり刺身を引ける現場は限られてそうに思うのです。

僕も、上田師範にビンビンの包丁を持って行って「挑戦状か!w」っと言われた事も(笑)
↑「この包丁で皮引きして下さい」っと言ったのもある↑

柳刃包丁の基礎は綺麗に研ぎ修理が行われていたので、僕個人としては楽に研ぎ出せました。
さすが堺の職人さん!!

2015-1-23.jpg

薄刃の方は、頂いた包丁みたいです。

裏の比が綺麗に出ていなかったので、刃線が真っ直ぐにならない感じ。
攻めれば攻める程、真っ直ぐにならないので、糸引で調整するしかありません。。

でも、良く叩き締められている包丁だけあって、良く切れる予感を漂わせます。
どうして、叩かれているのか解ると言いますと。。裏の比に槌の跡が出ているからです。
本来、刃研ぎ屋さんが調整するのですが、、取れきれなかったのかも知れません。

とりあえず、中砥石までザザザっと通してみました。

今日は、もう帰らなければならないので、また月曜日に最終の研ぎを行います。

天然砥石


昔に、使わないと言って寿司屋さんから頂いた天然砥石各種の袋を開けてみた!

どれも、使い込んであって薄くなっている物ですが、なんだか色気のある砥石達(^^)

青砥などは、見れば解るが合砥は、産地は全く解らないw
○○山っぽいなぁ~ っと想像は出来るけど、どこか雰囲気が違うんです。

その内の1本を試しに使ってみました。

2015-1-20.jpg

筋が入っていて、キットカットの様に割れそうな状態です・・・。
見た目と手触りはキメ細かい合砥石です。

お相手は、富樫作の鎌型薄刃 白二鋼。

軽く糸引きを入れてみましたが、鋼への食い付きが素晴らしい!!
荒くないのに、鋼を良く研ぎ卸してくれます。

想像通り、白二鋼らしい凛とした鋭い刃が出ました。
この刃は、調理師さんには好まれる感じデス。

砥石を割れないように補強して、本刃付けに使ってみたくなっています。

こういう感じの天然砥石が本当の意味での当たりなのかも!
↑包丁を素早く鋭く研ぎが出来ると言う意味↑

忙しい、調理師さん向けには最適です。

今日の研ぎ


今日は、180mm鎌形薄刃銀三鋼を本刃付けしました。

ダイアで基礎を研ぎ出して、中砥石、天然と進みました。

中砥石を挟んだのは、泥を利用してカツカツまで研ぎを入れたかった為です。
遊離砥粒アタックの効果が欲しかった。
(砥石から出た砥石の粒子で刃先を研磨?対決?させる研ぎ)

2015-1-9.jpg

基本的にダイアは平面で研げます。
しかし、中砥石は先から元まで2往復すると、反りが出てきます。
(厳密に言えば1往復でも反りは出る!)

薄刃のように直線を研ぎ出さなければならない&切刃が広い庖丁は
僅かな反りでも、思い通りに研ぎ上がらない原因になります。

なので、2往復毎に合計5回以上、本気の面直しを行いました。

ダイアで基礎が出来ているので、遊離砥粒アタックを得る為だけの研ぎです!
全部中砥石で研ぎ出すなら、もっと面直しの回数が増えると思う。。。

最終、巣板を使って研ぎを入れました。

この状態だと、刃先が尖って刺さるような切れ味になるので、柄付け後に刃先を整えて完成です。

刺さるような切れ味の方が、メチャクチャ切れる感じに仕上がるんですが・・・。
絶対に、すぐ切れ止むと思うのです。

2015謹賀新年!




あけましておめでとうございます。
2015年も、酔心と日々修行ブログをよろしくお願い致します。

本日より、通常営業を開始しております。



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TATSUYA AOKI

Author:TATSUYA AOKI
大阪堺の包丁屋で働き、試行錯誤を繰り返す男です。

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