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カミソリ・エッジ


どうも、、人生初の「ぎっくり腰」から復活し、普通の生活に戻りつつある達哉です。

ぎっくり腰に関しては、面白い話しが盛り沢山ですが、、包丁研ぎの話しですw


今日は、牛刀を仕上げ研ぎました。

洋包丁は基本的に量産系で工場のラインで作られていて、最終刃付けが悪いと
その時に上がってきた包丁ほぼ全て、何かしらの問題が出てきます(^^;

根本的に悪い物は、返品!!っとなりますが、ちょっとしたカエリが残っている
ぐらいでは許容範囲となり、その修正は僕が行う事になります。

今回は120丁、90%程度がカエリ残りで、僕のチェックに掛かりましたw

切って切れない事は無いけれど、、、気持ちよく無いと言うか・・・・。
確実に骨切りされてないハモを知っていて、人に出す感覚でしょうかw


で、 包丁を研ぐと言うよりは、カエリを砥石で外す作業を延々と行いました。
メラミンでは取れない、ちょっと厚めのカエリです(^^;

カエリを外すだけで良いので、研げる砥石は必要無く、#10000の砥石で撫でるように研ぎを行いました。
綺麗にカエリ取り(刃先ノコギリ刃の整列)を行うと包丁的にカミソリのような刃が出ます。

本当のカミソリは、ノコギリ刃の直線化が必要ですねw
この辺が、包丁研ぎ、カミソリ研ぎ、カンナ研ぎとの違いが出てしまうのかも^^;


今日の包丁はINOX鋼(SUISIN-洋包丁)だったのですが、鋼系と遜色無い鋭さが出ました。

ステンレス系の洋包丁研ぎで、悩まれている方が多いようで、多くの質問が来ますが、
鋼の包丁研ぎで受け継がれてきた研ぎ方とは、違う観点で向き合わないと厳しいように感じます。
基本的な包丁構造を研ぎ出す事は、語り継がれた方法でOKだと思います!

最後の刃を出す作業に大きな違いがあって、鋼はオートマチックに刃が付いて、ステンは意識して
刃を研ぎ出さないと、「うわ~」っと言う鋭い刃が出ない。
出たとしても、現場で使える刃では無い事が多いです。。


しかし、今日、研ぎ出した刃が現場で即戦力になるとは限りません!
ただ、その鋼材が持つ鋭さのポテンシャルは発揮されていると思います(^^)

自宅の包丁、強度を持ったカミソリエッジ研究の材料に研いでみようかと・・・。


今日の研ぎ講習会


今日は、ハワイからお客さんが来られて、研ぎ講習会をしました。

講習会!!っと言うと大そうな事に感じますが、Q&A方式??で
その方に合った研ぎを一緒に探して行く感じで進めました。

全くの素人さんなら、研ぎ方その物を伝えていく必要があるのかも
知れませんが、既に調理現場に居て、庖丁も研いでいるならば、
そこは飛ばして、その次の事に進む方が有意義に時間が使えます。

日々、何気なく庖丁を研いで失敗と成功を繰り返してきたお陰でw
持ち込まれた庖丁を見ると、何となく状況が把握出来るようになってきました。

今日のお客さんは、研ぎ自体に何ら問題も無くキッチリとした研ぎをされていた
ので、現状で庖丁に抱える悩み(長く切れて欲しい!刃の掛かりが欲しい!)を
聞いて、所有されている庖丁鋼材の特性などを伝えてから、研ぎ講習に入りました。

学科と実技! そんな感じですw


これまで何度も研ぎ講習会(個人講習会)なる物を行って来ましたが、
毎回反省する部分も多く、講習会後に、あれも伝えれば良かったなぁ~
こういう風に伝えれば解りやすかったかなぁ~っと思うのです。

今回は、比較的スムーズに要所を突いた講習会が出来たような気がしています。

自分で研ぐのは簡単で、頭では理解していても、それを相手に伝えるのは研ぎ技術
とは別の何かが必要ですね(^^; 

今回の解決点は「長く切れて欲しい!刃の掛かりが欲しい!」でしたが、これが自身の
研ぎで解消されれば、次に来るのは「庖丁の○○!」になるハズ。。

庖丁の○○と、長く切れる事と、刃の掛かりが揃えば、料理庖丁としては完璧です!

っと、ここまで講習会が上手く出来ました!!
っと書いてますが、この基礎は上田屋講習会から盗んだ感じデスw
H団長の話術も少し入ってますw

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プロフィール

TATSUYA AOKI

Author:TATSUYA AOKI
大阪堺の包丁屋で働き、試行錯誤を繰り返す男です。

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