今日の緊急修理
切っ先欠けの修理依頼で電話頂いていた調理師さんより包丁が送られてきました。
数年前に購入された包丁で、修理修正のご依頼です。
出来るだけ早く返送したくて、夕方から一気に研ぎました。

切っ先の欠けだけ研ぎ修正すれば良かったのかも知れませんが、切っ先の刃肉が厚くなるので、
研ぎ抜き調整を行いました。

捻り込んで切っ先のシノギ筋を上げる事も考えましたが、グッと堪えて・・・。
長年使った包丁は柄も痛みます。
一位柄は強いのですが、丁寧に扱わないとボロボロになる。

この方の柄は綺麗で、細かい鱗なども見当たりません。
丁寧な仕事をされてる調理師さんほど、和洋問わずメンテナンスがされています。
なにより!今回嬉しかったのが「裏刃の研ぎ」
だいたい、裏刃が反った砥石で研がれている事が多く、面直しをした砥石で当てると、
刃先に届かない事があります。 今回は、そんな事は一切なく、考えて丁寧に使われて
いるのが手に取るように伝わりました。

この裏刃幅の狭さ、#1000ダイアで押して、この砥石当たり。。
当然ですが、切り立ったように鋭い刃が出ました。
表の研ぎは#500ダイアで研いだ後、#4000中仕上で研ぎました。
糸引と裏はINOX専用仕上げ砥石!
切っ先で食材をしっかり捉えて確実に切断しやすい形にしました。
今日の発送が間に合わなかったので、明日。。。お送りさせて頂きます。
包丁。 引き続き、お役に立てれば幸いです!
やっぱし裏だぜ!
WebShop掘り出し物カテゴリの鎌型薄刃を出荷の為に、刃を合わせました。
薄刃庖丁ように直線を意識した片刃の包丁は、裏が命です。
”そんなん自分で研げばいいやん!”っと思う方も居られると思いますが、
裏だけは、刃付け職人以外触る事が出来ません。(グラインダーで削るのは論外デス。)

裏がビシ!っと仕上がっていると、刃線が真っすぐになります。

平が綺麗に仕上がっていると、シノギ筋が真っすぐ立ちます。
裏と表(平)が整って、初めて切刃を思い通りに研ぎ出す事が出来ます。
この包丁、、B級ながら、中身は超A級の内容です。
そっと、裏押しするだけで、この裏刃が自動で研ぎ出せます!!

ところで、包丁を研ぐ時、包丁を砥石に押し付け過ぎていませんか?
表も裏も、砥石に研がせるような動かし方をすると、切っ先から刃元まで安定して研げます。
ゆっくり研ぎ進める事になるので時間は掛かります。 砥石が極端に反りにくくなります。
刃先まで、しっかり砥石の品質が効きます。
この研ぎ方、 貝塚 清児 「研ぎ屋 助八」 にて、習う事が出来ると思います。
数回、研いでいる姿を見ましたが、彼に講習を受ければ、自然に身に付きそうです。
そこまで行く前に、基本的な研ぎ方法を叩き込まれる可能性はありますがWW
興味がある方は、助八さんに問い合わせて下さい。
最初にキッチリ習うと、その研ぎ技術は一生使えます。
その基礎を持って、鏡面風に仕上げたり、天然砥石を選んだりしても良いかも!
掘り出し物更新しました。
今日は、午後から少しだけ時間が出来たので掘り出し物をWebShopにアップしました。

本気で作った皮剥き包丁や

本刃付済み(砥石との相性確認で加工)

アイケを研ぎ取ってみようと本刃付けした物

普通に本刃付けした物

数ある包丁でも、キワモノ(薄い柳刃)を特別仕様にしてみたりしました。
どれも、お薦めの包丁です。 気に入った逸品があれば幸いです。