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刃付け職人の仕事


鍛冶屋さんの話も興味深く面白い事が沢山ありますが、
我々(調理師さんや趣味で包丁研ぎをされる方、僕も!)が最も感じ易いのは研ぎの部分です。

すべての研ぎ職人さんが同じではありませんが、ある職人さんに、気を使う割合を
聞いてみました。言い換えると1本研ぎ上げるのに必要な箇所をざっくり工賃別にしてみました。

研ぎ上げるのに歪み取りなんかもありますが、それは当たり前とした形での割合。

裏50% 平40% 切刃10% 

裏は、比も含めて包丁作りの際に、研ぎ屋さんが綺麗に出さないとユーザーではどうしようも無い。
いわば、刃付け職人しか研ぎ出せない部分であります。

平はシノギ筋を綺麗に立てる、形状を維持する為に重要な部分です。

切れる事に一番関係する切刃は、シノギが綺麗に立てば自動的に出来る部分。

この切刃は、個人別に好みもあるので、ザックリ仕上げた方が良いのかも!!
切刃部分が、ユーザーが自分に合わせて研ぎだす部分であります。

平や裏は、ユーザーがどうこう出来る範囲を超えてる!

って書くと、そんな割合なんか~~  っと思われても困るのですが、
全部の部分を、一生懸命仕上げているには変わりありません。

使用者が、触れない部分だからこそ!自分(職人)の技術が発揮される
部分で、気をつける割合が、こんな感じです。

平と裏がキッチリしていれば、あとは切刃や刃先を丁寧に研ぎ上げるのみ!
そこを研ぐ事に集中できますよね~。

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やっぱりねえ

 良質な和包丁は、裏と平で決まりますもんね。若い頃、「切り刃の照り具合」に騙されて、さんざん無い知恵しぼって研ぎ潰した包丁の多かったことと言ったら......まあ、それも今となっては良い修行になったとは思いますが、金銭的には痛かったなあ...........

 最近、個人的に面白かった話をひとつ。

 内の若い衆のかわいげのねえやつ(こうるせいからある意味、別のかわいさがある。)が、「おやっさん、スパスパ切れる研ぎができる包丁だったら、尺の刃渡りなんて必要ないんじゃないですかね。なまじ長いからシンクや蛇口にぶつけて先っちょ欠かしたりするんですから、食材に圧力かけないくらいの切れ味があれば、包丁は短くたっていいんじゃないですかね?」

 確かに、一理あります。ありますが、そんな包丁が主流になれば、日本料理が日本料理でなくなります。食材の持ち味をより活かすための技術体系の根底にあるのが「日本料理の切る技」ですから。そのために培われて来た先人の知恵の賜物が、今現在の和包丁の形なんですから。
 私にしては珍しく「うるせいバカヤロ!」とか「手前は口より手ぇ早く動かせ、このトンチキ!」などといった罵声が出ないまま、そんな語りをしてしまいました。
 まあ、その日が暇な日で(笑)、考えてみれば自分の孫と同じくらいの子ですしねえ...............

 ひとりごとをまた綴りました。今年は鰤が豊漁過ぎて、鰤料理に頭を悩ませています。

Re: やっぱりねえ

コメントありがとうございます。

切れ刃の照りは、お化粧っぽい部分がありますね^^; 化粧研ぎという言葉もあります。
鋼の奥深い艶は、判断の基準になるかと思っていますが、鏡面とかにしてしまうと、
ピカピカでそれも解らなくなってしまうので、良し悪しデス。

刃渡り!
長い刃渡りで引いた方が良いと聞いていますが、作業スペース内で最良の切れ味が出れば
現実問題としては、良いのかも知れませんね。。

しかしながら、日本料理(和食全般)があってこそ、和庖丁が道具として必要になると
個人的に思っているので、和庖丁の特性をふんだん使ってグル~っと回って状況に合った
包丁を使って頂けたら嬉しいなぁっと思っています。

和庖丁でしか出来ない事って、凄く多いように感じています。


”鰤、凄く多いみたいですね^^ 自分で釣って鰤シャブをしたいです!!”

No title

世界には数多の刃物がありますが、片刃の包丁は和食独自のものです。
片刃の包丁のキモは裏スキ。包丁を見るときには先ず裏、次に曲がり・ねじれだと思っています。
一年前に出刃を修理していただきましたが、切刃の修正だけでなく裏まで直してくれたのに感激しました。
あの30年ものの出刃は元気に活躍しています。裏がシッカリしていれば何時までも使えますね。感謝です。

Re: No title

包丁素人さん
コメントありがとうございます。

そうですね、、和食があって和包丁があるので、和食自体が繊細な事を求めなければ
今の和包丁は存在しないなぁっと感じてます。 求めると片刃の包丁は不可欠です。

裏スキは本当に重要です! 切る時にも、均一な刃を付けるのも裏スキ次第かもデス。
しっかり鋼の入った包丁だと、修正が出来ますので、長く使えます!

最近、曲がりやネジレは手打刃物ならではの現象だと感じてきました。
説明出来るまでに納得してませんが、いつかその内に・・・。

30年物の出刃!これからも現役バリバリで活躍する事を願います。
プロフィール

TATSUYA AOKI

Author:TATSUYA AOKI
大阪堺の包丁屋で働き、試行錯誤を繰り返す男です。

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