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基礎が肝心!


先日、写真撮影をするべく、ある鍛冶屋さんの工場は始めてお邪魔しました。

あまり口数が多くない職人さんですが、とても親切にして頂きました。


本焼も打つ職人さんで、本焼の製造工程(焼き入れなどを除く)を拝見したり、
絵になるようにと、霞の火造り(火花散るヤツ)も見せて頂きました。


僕自身、職人仕事が好きなわけで、、、土井さんを含めて色々な鍛冶屋さんの
仕事風景を見学してきました。

皆、それぞれに信念を持って作業されていて、工程が若干違っても良い包丁を
作ろうとする思いは共通していています。

完全に一致した事が一つ! 鍛接合する時、火造りする時の温度(鋼の色合い)
が、目視する限りでは同じ色合いになっています。

2011-4-4-2.jpg
↑出来るだけ忠実な色合いで撮りましたが。。画面によっては違うかも

写真は鋼付けの工程です。 下の赤いのが軟鉄で上のが鋼(白鋼)です。
ここから熱して、適度に赤めて鍛接していきます。
僕の勝ってなイメージでは、軟鉄に鋼を埋め込むように感じています。。


この工程で、温度が上がり過ぎると鋼がパサパサになってしまって、
極端な話、軽石のようになってしまいます。 なので、この工程と火造り(形状造り)
の時に、温度を上げ過ぎると、その包丁はどんなに頑張っても鋭く粘りある
刃物にはなりません。 例え鏡面加工してキラキラしても包丁のとしての
キラキラ感は、くすんでしまいます。


良い包丁を造ろうとする職人さんに共通している点は、ココにあります。


当然、温度が低いので、何回も叩いて伸ばして再び暖めて、、と何回にも分けて
包丁にしてゆくので、時間が掛かってしまうようで効率的には良くありません!


この事は、前々から話してきましたが、この基礎部分があってこその事だと痛感しました。


撮影後に、職人さんと膝を詰めてお話しましたが、もう~言いたい事が一杯ある感じで
想いを深く深く伺ってきました。


自分自身の技術や経験や苦労を重ねて、一途に良い包丁を造る事だけを考えて仕事をする
姿は、やっぱしカッコイイ!やりがりもあると思う。その分、苦労や苦悩も人より大きいかも。


何か熱い物が心に無いと終始一貫出来ないように感じました。


追伸:
カメラが新しくなりました!最新版では無いですが、僕にとってはオーバークオリティー!
ファインダーも明るくて夢中になって撮っていたら、火の粉が頭に降り掛かりまして、、、
ジュ~っと(笑) 頭が炎上するかと思ったのですが、鎮火しました。
夢中になると?なんか神経がセーブされるんかな?? そんなに熱くなかったです。

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TATSUYA AOKI

Author:TATSUYA AOKI
大阪堺の包丁屋で働き、試行錯誤を繰り返す男です。

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