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鍛冶屋、匠の瞬間。。

今日は仕事終わる寸前に富樫さんが会社に来られた。
ちょっと聞きたい事があったので、色々話し込んでいたら鍛冶屋として
の経験を積む事や焼き入れの話しになった。

富樫さんは出刃製作の名手である。
何回か言ってきたが、繊細な白二鋼Aで綺麗に焼を入れる事は難しい。
綺麗に焼を入れるのがどれだけ難しく経験が必要なのかと言う話しだ!

水の中に赤めた包丁を0.5秒単位で潜り抜けさせる瞬間を見極める事が
重要で遅くても早くてもダメ、適温になった瞬間を見逃さず新鮮で冷たい
水の中を素早く泳がせる事で、綺麗に焼が入るらしい。

土井さんの工場で何回も焼き入れを見せてもらっているが、焼入れの時は
緊張感と言うか、物凄いオーラが出ている。 金縛り状態だろうか!
何回も写真を撮りに行くが、10本焼き入れを撮ろうとして綺麗に
取れるのは数本の写真だけ・・いつもシャッターが遅れる。

さぁ~水の中へ!っと思ったら入れないで妙なタイミングで水に入れる
包丁に命を宿す瞬間を鍛冶屋は知っている。

貴方の持っている包丁も、確実にこの瞬間を経て包丁になったと思う。

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TATSUYA AOKI

Author:TATSUYA AOKI
大阪堺の包丁屋で働き、試行錯誤を繰り返す男です。

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