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ステン小出刃


今日は、ステン小出刃の修理を行いました。

この手の庖丁は、刃が付きにくいのが特徴です。

2015-10-7-001.jpg

切れないから、切れるようにして欲しいとの依頼。。 研ぎの基本的な要望ですw

一生懸命に研いだ形跡がありまして。。。頑張って切刃を広げてみたりした様子が伺えます。

しかし!!! 頑張れば頑張る程に切れなくなるのが、この手の庖丁で、、適当でザックリな
研ぎで、良い刃が出る事が多いです。


切れはを広げる=抜けが良くなり庖丁の入りも良くなりますが、刃角も鋭角になります。
鋭角になれば切れるのですが、鋼材がその角度に耐えられません。 欠けずに刃先が曲がる。
焼きを硬く入れられない鋼材・または、硬くすると加工性が悪くなって製造時の研ぎ効率が悪く
なるので、生産性重視の面もある。

でも買った時は、切れる。 これはこの鋼材が耐えうる角度で強めの糸引(段刃)が入っているから。
この角度を把握して使えば、それなりに使える庖丁になります。←多分。。。

ホームセンターなどで売られている和庖丁をチェックしてみて下さい。 3000円~5000円位のヤツ!
必ず、段刃が刃先についています。 その角度が、その庖丁が安定して切れる角度です。


話を戻して。。。。 この庖丁、型直しも兼ねて切刃を少し狭くしました。
2015-10-7-002.jpg
強めに糸引きを入れてみた感じです。

ここから、切刃を研ぎ整えて、、、それっぽくします。

2015-10-7-005.jpg

全鋼のステン庖丁なので、特に化粧研ぎも無し! 大村砥石で目通しだけしました。


その後、裏押し刃付けです。

2015-10-7-003.jpg

反った砥石で裏押しすると、峰側と刃側が砥石に当たりません!
ダイアで裏押しすると、内側だけ当たりました。。

裏小刃を立てて逃げようかと思ったのですが、、、、行ける所まで裏押しました。

2015-10-7-004.jpg

これでもまだ届いて無いんですが、、、これ以上押すと裏ベタになりそうなので止めました。
本人が自分の砥石で研ぎ直す時には、砥石に当たると想定します。

その後、#3000の超セラ仕上砥石で糸引と裏押しを軽く行い終了。。

鋭く切れるステン小出刃の出来上がりです。
切れの耐久性は、糸引で稼いでいますが鋼材のみぞ知る・・・・。

色々書きましたが、、#1000中砥石で研いでおけば切れる庖丁の部類だと思います。
そこから、もっと鋭く、長く切れて欲しいと思ったら、やっぱり良い庖丁にした方が良いかと。。。
もしくは、、研ぐ技術でクリアするか、切る技術で長く切れるように使うか!かと思います。

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TATSUYA AOKI

Author:TATSUYA AOKI
大阪堺の包丁屋で働き、試行錯誤を繰り返す男です。

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